吉田たかおのよしだッシュブログ

京都市会議員 (公明党)・吉田孝雄が日々感じたことを綴ります。

吉田たかお実績物語(3)

2023.03.02 (Thu)
大受団地1棟北側の、外環から山科川を結ぶ柳戸川の遊歩道が危険との切実な声をお聞きしました。多くの転落事故が発生し、何人かの方が亡くなっているとのことでした。

実績醍醐:柳戸川鉄柵
 
山口府議とともに現地踏査を重ね、行政に粘り強く対策を申し入れた結果、京都府と京都市が協働して「鉄柵」を設置する大型工事が施され、転落を防止する対策が大きく前進しました。

通勤通学やウォーキングなどで多くの方が利用される遊歩道の安全が向上し、大変に喜ばれています。(※吉田たかお公式YouTubeチャンネルに紹介動画をアップしています。ぜひご視聴ください)

吉田たかお実績物語(2)

2023.03.02 (Thu)
2014年、醍醐支所前の外環状線を斜め横断した小学生が車に跳ねられて亡くなるという痛ましい事故が発生しました。地域の皆さんがこの問題を重く受け止め、学校や区役所と連携して通学見守りの強化を図るとともに、抜本的な対策を要望してこられました。
 
実績醍醐:醍醐支所前の事故現場安全対策 
 
私たち伏見区公明党は谷口前市議や山口府議とも力を合わせ、京都市建設局や京都府警とも協議を重ねた結果、醍醐支所前に横断禁止の「立看板」を設置するとともに、「鉄柵」を拡充して横断できない対策が、大きく前進しました。 

これからも、子どもたちの安心安全のために心を砕く多くの方々と協働して、地域の実情に合わせた具体的な対策を進めてまいります。

吉田たかお実績物語(1)

2023.03.02 (Thu)
2015年のミニ懇談会(草の根ミーティング)で、醍醐地域の方から「黄色い燃えるゴミ袋の収集が午後2時3時になっても来ない」とのご相談を受けました。

実績醍醐:家庭ごみ午前収集

環境政策局と約2年にわたって粘り強く行政と交渉を重ね、最後は市会の委員会の場で局長に直談判。醍醐・石田・小栗栖地域の午前中収集を必ず実施するとの確約を勝ち取りました。

現在は、年末年始など特別な時期や台風などのによる交通渋滞の影響がある場合を除き、燃えるゴミの全市的な午前中完全収集が実現しています。(※プラや缶・びん・ペットボトルを除きます)

2022年10大ニュース

2022.12.30 (Fri)
2022年は世界的な新型コロナと物価高騰に加え、ロシアがウクライナに軍事侵攻するという激動の1年でした。京都市財政危機を克服する重大局面でもありました。この難局を克服し、生命尊厳の共生社会実現に貢献するとの決意を込めて、年末恒例の10大ニュースをご報告させて頂きます。 


1.市会議員選挙公認
・・・・9月1日付で、2023年4月9日に予定される統一地方選挙・京都市会議員選挙の伏見選挙の候補者として公認され、山口代表から直接公認証を授与していただきました。党員・支持者の皆様が守り続けてくださった伝統の1議席。失う訳にはいきません。全身全霊かけて死に物狂いで戦い抜く決意です。5期めの挑戦ですが、初心に立ち帰り限界突破で走りに走ってまいります!

ブログ用:公認証授与 ブログ用:選挙ポスター
 
2.参院選大勝利
・・・・7月の参院選は、超激戦の兵庫県に前後15回遠征するなど執念を積み重ね、多くの支持者や企業・団体からご支援を賜り、選挙区は7名全員当選、比例区6議席という大勝利を勝ち取ることが出来ました。残念ながら関西比例区で当選した議員がスキャンダルに巻き込まれ、多大なご心配をおかけした末に辞職。2度と起こらないよう襟を正し、仕事で信頼回復に努める決意です。

3.京都府知事選挙大勝利
・・・・4月の京都府知事選では、自民党と公明党に加え、立憲民主と国民民主が京都府の未来のために一致団結。西脇知事が激戦を制して勝利しました。多忙な時間を縫っての選挙戦でしたが、他党議員と協議を重ねる中で「ネット選挙」が大きく前進する手ごたえがありました。知事には、公明党と確約した「子育て支援」の迅速な実現を望みます。

4.副議長公務で東奔西走
・・・・副議長就任2年目は、コロナ禍とのかかわりを精査し「公務」が徐々に復活。祇園祭や時代祭など世界から注目されるイベントにも参画させていただきました。全国県庁所在地議長会の出席や京まふ等の式典でスピーチするなど、重要な役割も担いました。歴史と伝統ある京都市会の代表として、残る任期中も精進してまいります。
 
ブログ用:副議長公務① ブログ用:副議長公務②
 
5.各種業界団体からヒアリング
・・・・コロナ禍で打撃を受けた経済が、物価高騰に苦しむ中、公明党京都府本部は各種業界団体との政策要望懇談会を開催。私は団体渉外委員会事務局長としてリアルとオンラインの運営に奮闘し、現場の切実な実態を目の当たりにしました。こうした貴重な生の声を国会や府市会の政策提言に活かしてまいります。

6.徹底した爽やか訪問
・・・・2月と5月、9月、11月から年末まで、4クールに分かれて「爽やか訪問活動」を精力的に展開。徹底して現場を歩き、様々な声をお聞きしました。議会や副議長公務でスケジュールが埋まる中で、時間を絞り出してバイクでダッシュ。「街頭演説見てますよ」「SNSで元気をもらってます」などの激励を頂戴し、感謝感激の毎日です。議員冥利ですよね!
 
ブログ用:爽やか訪問① ブログ用:爽やか訪問②
 
7.政策が次々と実現
・・・・コロナ禍対策で提言した保健所機能拡充や陽性者サポートセンターが実現しました。また、高齢者など交通弱者の移動を支援する政策を8年越しで練り上げ、福祉車両の送迎サービスのネットワークを拡充する施策が「京都市長寿すこやかプラン」に盛り込まれました。学校教育の諸課題「少人数学級」「教科担任制」「部活の地域移行」など本会議代表質問で論じた政策が前進。少子高齢化社会を見据えた政策推進に全力を尽くします!

8.ウクライナ侵攻非難決議
・・・・ロシアがウクライナに軍事侵攻。残酷で悲惨な戦争がまだ続いています。1日も早い解決を祈るのみです。京都市会は本会議でロシアを非難する決議をいち早く採択。その後も公明党議員団は支援センターを視察し、緊急申し入れを重ねています。私はキーウ市との姉妹都市50周年を記念した植樹式(昨年12月)でウクライナ駐日大使と会見しましたが、これからも平和のために連帯を深めてまいります。
 
ブログ用:ウクライナ支援① ブログ用:ウクライナ支援②
 
9.町内会長完走
・・・・3月末をもって、私が居住する桃山与五郎町西部「桃南会」の町内会長の任をバトンタッチ。200世帯を超えるマンモス町内で大変でしたが、多くの方と力を合わせて奮闘し、役員のなり手不足を解消するべく町内会編成や輪番制の改革を推進したほか、スマホアプリを活用する「デジタル化」に挑戦。市民しんぶんにも紹介されました。

10.人生の節目でした(還暦&長女結婚)
・・・・最後はプライベート。今年はまさに人生の節目でした。8月11日に60歳の誕生日を迎え、家族から還暦記念の「赤いTシャツ」をプレゼントされました。忙中閑ありのひととき笑顔がはじけました。そして11月には長女が結婚。思いがけずバージンロードを歩き、感激に浸りました。新郎新婦がセレクトした料理は人生で1番の美味でした。幸せな家庭を築いてほしいです。

ブログ用:還暦祝い ブログ用:長女結婚
 
以上です。2023年は時代の大きな転換期であり、京都市財政危機克服の勝負所になる年です。個人としても文字通り「決戦の年」。今まで以上に真剣の二字で頑張ります。なお、ご参考までに下記に昨年までの10大ニュースを掲載します。

2021年10大ニュース

・第95代京都市会副議長に就任。
・衆院選挙をはじめ全ての選挙で大勝利。
・政策要望懇談会を府本部事務局長として運営。
・政治学習会をハイブリッドで大反響。
・京都市財政危機克服へ予算市会で質疑。
・HPリニューアルで広報活動が躍進。
・爽やか訪問で市民の声を聴く。
・地域の安心安全が前進。
・町内会長に就任し改革へ着手。
・ワクチン接種で高熱。

2020年の10大ニュース

・新型コロナウィルスとの戦い
・公明党のコロナ対策の提言が実現
・京都市長選挙、激戦を制し逆転勝利!
・爽やか訪問活動でダッシュ
・業界団体と政策懇談会
・本会議代表質問で大きな前進
・議会質問が大きな反響
・議員団政策提言を提出
・YouTubeチャンネルを開設
・娘たちが奮闘

2019年の10大ニュース

・伏見区で2回目の市会議員当選
・参議院選大勝利
・府本部団体労働局長に就任
・政策提言が次々と実現
・教育負担軽減が大きく前進
・本会議代表質問で共生社会を論ず
・交通安全条例を議員提案で改正
・他都市調査などで研鑽
・京アニ事件で地域に寄り添う
・実母が生命の危機から生還しました!

2018年の10大ニュース
・公明党京都市会議員団代表幹事に!
・「自転車教育提言」を門川市長に提出
・本会議代表質問で大きな成果
・民泊問題の集中審議で討論
・100万人訪問対話活動で区内を縦横無尽にダッシュ
・大阪府北部地震等への緊急要望を提出
・議員団政策提言「SDGs」を提出
・安心安全の街づくりに貢献
・世界歴史都市会議でトルコ共和国へ出張
・京都府知事選で大勝利!

2017年の10大ニュース
・雑誌「パーキングプレス」の巻頭対談&表紙に!
・全国自転車議連の理事に就任
・公明党議員団副団長に 
・教育福祉委員として積極的に議論
・すべての選挙に大勝利
・爽やか訪問活動にダッシュ
・現地現場主義で全国を縦断
・文化振興の政策提言を市長に提出
・安心安全の街づくりに貢献
・劇場やDVDで多くの名作を鑑賞

2016年の10大ニュース
・参院選挙大勝利
・門川市長大勝利
・議会質問が次々と結実
・予算・決算委員会の副委員長として奮闘
・他都市調査で先進事例を学ぶ
・草の根ミーティング大成功
・文化フォーラム大成功
・吉田通信大判ハガキ発行
・自転車専門雑誌に原稿が掲載
・映画やドラマの傑作を堪能しました!

2015年の10大ニュース
・京都市会議員3期目の当選!
・本会議代表質問で大きな成果
・市会改革推進委員会副委員長として奮闘
・公明党本部の公式HPから取材されました
・五大政令市政策研究会で2年連続研究発表
・文化教育局長に就任
・平和安全法制で論陣を張りました
・動物マナー条例制定の渦中で大混乱
・自転車政策が大きく前進
・交通事故に遭うも大過なく済みました

2014年の10大ニュース
・衆院選挙が大勝利
・伏見区の市会議員候補として公認
・門川市長に政策提言
・海外行政調査レポート完成
・市会経済総務委員会副委員長として奮闘
・舞鶴市議選の応援
・都市油田発掘PJが実用化
・五大市政策研究会で発表
・弁護士会の勉強会で講師に
・三人娘が大きく成長!

2013年10大ニュース
・交通安全基本条例を議員提案
・空き家対策条例が制定
・海外視察
・市民相談4,000件突破
・参院選大勝利
・議会改革に先駆
・SNSを本格的に開始しました
・歯を抜きました
・あまちゃんとはらちゃん
・鬼のかく乱で寝込みました

2012年10大ニュース
・50歳になりました!
・衆議院議員選挙で公明党が大躍進
・京都市長選挙で門川大作氏が2期目の当選
・2つ目のオリジナル条例「京都市ひとり親家庭支援センター条例」成立
・議会質問が次々と実現
・政策提言「京都市まちなか自転車走行環境提案書」を提出
・上京街かどセミナーを2回開催し大成功
・東京で開催の自転車まちづくりフォーラムで講演
・自転車活用研究会、宅建協会、成逸女性会などで講演
・右ひざを痛めました

2011年10大ニュース
・4月10日の市会議員選挙に2期目の当選
・交通水道消防委員会の委員長に就任
・市会改革推進委員会に選任されるも、少数会派の影響により辞任
・宮城県に2度出張し、被災地の現状を目の当たりに
・7月24日開催の上京街かどセミナーに226名の参加で大成功
・地域科学研究会主催のセミナーに講師として2度の講演
・不動産政治連盟勉強会や朱雀ライオンズクラブで講演
・10を超える他都市からの行政視察を受け入れ
・自転車安心安全条例の書籍を出版
・母が心臓弁膜症の移植手術

2010年10大ニュース
・自転車安心安全条例が可決
・子宮頸ワクチン・ヒブワクチン等の公費助成が正式決定
・議会で主張した「駅ナカビジネス」が大きく前進
・議会で主張した「パークアンドライド」「レアメタル回収」がいっそう充実
・議会で提言した「3人乗り自転車レンタル」「婚活」等の施策が実現
・総点検本部運動で、介護総点検・子育て総点検・商店街総点検を実施
・五大都市政策研究会で京都市を代表し、「自殺対策の成果と課題」をプレゼン
・上京街かどセミナーが大成功
・知事選、参院選で奮闘
・過労で少し体調を崩しました(口唇ヘルペス、帯状発疹、結膜炎など) 

自転車政策の充実にむけて

2022.08.21 (Sun)
2022自転車計画

【自転車政策の重要性】
 京都市は、平成12年3月に「京都市自転車総合計画」を、22年3月に「改訂京都市自転車総合計画」を策定するとともに、同年11月には「京都市自転車安心安全条例」を制定して、市民ぐるみの取り組みを加速する中、27年には「京都・新自転車計画」を策定し、市民や関係機関と連携した総合的な自転車政策を段階的に前進させてきた。その結果、自転車の係る交通事故はピーク時の3分の1以下に減少するとともに、長年の大きな問題であった放置自転車は、なんとピーク時の200分の1以下に減少するなど、自転車の利用環境は大きく向上してきた。

 今、環境にやさしく健康長寿にも資する自転車は、ウィズコロナ・ポストコロナ時代における「新しい生活スタイル」にも対応する乗り物として「公共交通を補完する役割」が期待され、持続可能な社会の実現を目指して国連が定めた取組目標「SDGs」の達成や、あらゆる危機に粘り強くしなやかに対応する「レジリエンス」の構築にも貢献するための不可欠なツールとして注目を集めている。

 一方で、少子高齢化が進行し若い世代の方が転出する、いわゆる人口流出が深刻な課題として懸念され、持続可能な都市への政策推進が模索されている。私はこのような時だからこそ、多角的な「子育て支援策」(待機児童対策・先進的な学校教育・安心安全なまちづくり・魅力ある文化芸術の振興・アニメ等のコンテンツ産業充実など)の中に『自転車政策』を位置付け、子育て世代にとって他都市と比べて突出した“魅力あるまち”へ成長するための重要なテーマとして、今まで以上に力を入れるべきと、声を大に訴えたい。その一環として、具体的な提言を行なうものである。

【京都市自転車総合計画2025】
 令和3年10月、門川市長は「京都市自転車総合計画2025」(写真)を策定し、これまでの成果を継承・充実強化させながら、安心・安全な自転車利用環境を前進する中で、自転車を通じて豊かな生活を送ることができる「自転車共生都市・京都」の実現を目指すことを明確化した。議会において各会派の議員が熱心に議論する中、私も何度も本会議や特別委員会などの場で発言を重ねていった。

 計画策定のために尽力した「京都市自転車政策審議会」には、大学教授などの有識者や市民公募委員に加え、PTAや女性会、商店連盟、学生支援センターなど幅広い世代の代表が委員となっておられたが、なかでも自転車関係者のラインナップが目をみはった。販売事業者団体やサイクリング協会だけでなく、自転車利用環境向上会議全国委員会の三国成子会長(地球の友・金沢)と、著名なツーキニスト(自転車通勤者)疋田智さん(NPO法人自転車活用推進研究会理事)が参画して、定期的に京都までお見えになっていたのである。

 他にも、自転車利用環境向上会議を運営し自転車活用推進研究会などで研究成果を発表する学者や事業者の方など、自転車政策のトップランナーが名を連ねており、他都市の議員さんや自治体関係者から驚かれ、羨ましがられていたことを、誇らしく報告させていただきたい。逆に言えば、千年の都であり世界に冠たる観光都市である京都市に対して、全国の自転車政策に携わる方々から、文字通り「熱い思い」が寄せられている証左に他ならない。市長をはじめ京都市の関係者は(私を含め)、その事実を深く心に刻んで自覚した上で、計画に盛り込まれた政策を実行していくべきではないだろうか。

 「京都市自転車総合計画2025」のPDFが京都市HPにアップされている。表紙を含め30頁の分量だが、関心のある方はコチラをクリックしてお読みいただきたい。

【4つの提言】
 私は、京都市政初の“議員立法”である自転車安心安全条例の提案説明を本会議で行なったほか、付託された常任委員会の質疑で答弁に立った。こうした経験を着目され、東京などで開催されたセミナーで何度か講演し、パネラーとして各地に招待されたほか、雑誌に寄稿したり取材を受けたりした。現在はコロナで活動できていないが、「全国自転車議員ネットワーク」という議連の理事の任にも就いている。

 また、各年の本会議代表質問や特別委員会質疑でも、自転車政策を取り上げて論じており、本ブログの「MyOpinion」で摘録を掲載しているので、関心ある方はスクロールしてお読みいただきたい。今回の提言は、これらの質疑での議論や市の計画を踏まえつつも、京都市が直面する財政危機とコロナ禍を真正面から向き合う意味で、より現在に実状に即した重要な4つの視点に絞り込んだ。下記に列記する。

 まず第1に、「自転車安全教育」は縮小してはならないと訴えたい。京都市独自の自転車安全教育プログラムに基づき、幼児・小学生・中学生・高校生・大学生(留学生を含む)・社会人・高齢者を対象とした各世代のライフステージに合わせた自転車教育は、最新の成果をどん欲に導入してきた積み重ねがあり、先の自転車利用環境向上会議全国大会でも成功事例として数年連続で紹介されている。財政危機によってハード面の緊縮はある程度やむを得ないが、ソフト面は大宮交通公園に新設されたサイクルセンターでの取り組みと中学生対象の「見て分かる!自転車安全教室」は継続していくべきだ。子どもたちはあっという間に大きくなり卒業してしまうからである。

 第2に、「ルールマナー啓発」を、若い世代に注力してはどうかと提起したい。高校生や大学生は、通学やアルバイトの往復などで他の世代よりも自転車を使う頻度が多い反面、時間がない焦りや若さへの過信などの未熟さで、自分が歩行者や自動車に「脅威」を与えている自覚に乏しい。自転車マナーを最も身につけてもらいたい存在であり、「子どもたちやお年寄りにやさしい運転することがカッコイイ!」という価値観を浸透するようなシャレた啓発を期待したい。若い社会人の中でも自転車通勤(ツーキニスト)が増えているので、幅広い世代に効果が見込めると思われる。

 第3に、「走行環境整備」においては、新たな視点として「安全向上」に着目する必要があるのではないか。ハード面の整備は予算が高額のため、当初の計画と比べて縮小することは、ある程度受け入れざるを得ないが、だからと言って、事故を未然に防ぐ手立てへの取り組みは後手を踏んではならない。具体的には、歩道から降りて車道を走行する自転車が転倒する危険が無いようにする「グレーチング」のすべり止めのため、最新技法を研究するべきと提案させていただく。

 最後の4点目は、「局横断の体制整備」によって的確な施策展開を促進するべきという点である。多世代の自転車教育も若い世代のマナー啓発も、具体的に推進する部署は多岐にわたる。私が本会議代表質問で取り上げた「自転車観光」や「シェアサイクル」も然りである。現在の所管局である建設局が他局の施策をチェックし指示することは、お互いがギクシャクしてしまわないかと懸念する。他局にまたがる政策の進捗を見極め、今後の展開を取りまとめる「司令塔」的なポジションを設置してはどうだろうか。

 公共や民間に限らず、すべての業務計画では「推進体制」と「評価・点検のフォローアップ」が最も重要であるが、昨年策定の「京都市自転車総合計画2025」では、たった1頁での言及にとどまっており、個人的には心配感が拭えない。その箇所には「進捗状況については,京都市自転車政策審議会に報告し,評価・点検等を行うことにより,計画の着実な推進を図ります」と記載されているが、だからこそ責任の所在を明確にするべきであり、そのための「体制整備」を検討することが重要と考える。

 以上、京都市の自転車政策のさらなる充実に向けた提言を4点取りまとめた。それ以外にもたくさんの具体的な政策が計画に盛り込まれており、4点以外は軽くしても良いというつもりは全くない。ただ、「選択と集中」は今のこの時にこそ求められていると受け止め、賢明に判断した上で、懸命に実行していく事が大事である。どこまでも現場感覚を忘れず、市民の立場に寄り添った想像力を傾け、新たな価値を創造してまいりたい。 
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