吉田たかおのよしだッシュブログ

京都市会議員 (公明党)・吉田孝雄が日々感じたことを綴ります。

倭国大王列伝(1)

2021.01.04 (Mon)
はじめに
  
 昨年(2020年)は、日本最古の正史「日本書紀」が養老4年(720年)に完成して1,300年にあたっていた。コロナ禍で式典や地域行事、シンポジウムなど各種イベントが中止となる中、時間の合間を利用して古代史の関連書籍を紐解く機会があった。令和新時代を切り開きゆくためにも、透徹した歴史観を養う意義は大きいとの想いで研鑽を重ねたところ、いくつかの望外の発見があった。古代史を彩る大王の列伝という形式で考察したので、心ある読者の叱声を求めたいと思う。
 
 2020年のお盆休みに『国主諫暁についての一考察』(未完)を発表したが、今回のお正月休みの文章は『倭国大王列伝』と銘打っている。独りよがりの考察ではあるが、知的刺激は少なくないと思うので歴史に関心ある方に読んでいただけたら幸いである。なお、長くなるので数回に分割してアップすることをご了承願いたい。

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1.オオクニヌシ(大国主命)

 出雲神話(因幡の白兎、八十神の迫害、根の国訪問、大国主の妻問い)の主人公であるオオクニヌシ(大国主命)は、日本書記や古事記(記紀という)および新撰姓氏録などによると、スサノオ(素戔嗚)の六世の孫であるが、同時に嫡子とする伝承もある。 

 スクナビコナ(少彦名)と協力して天下を治め、禁厭(まじない)や医薬などの道を教え、大物主神(おおものぬしかみ)を祀ることによって葦原中国(あしはらのなかつくに)の国作りを完成させたとされている。文字通り「大国の主」として君臨していたが、高天原の使者と交渉し国譲りを承諾し、その結果としてアマテラス(天照)を奉ずる勢力(天孫)が筑紫に降臨した。

 これらの神話(伝承)は全くの虚構ではなく、人々に語り継がれた歴史事実の反映ではないだろうか。その立場からわが国の創世記を復元してみたい。

【考察1】 日本人のルーツ 
 魏志倭人伝をはじめとする中国の歴史書の記述から、春秋時代後期の呉と越(呉越同舟や臥薪嘗胆のエピソードが史記に語られている)が滅亡した際に、その末裔が列島に渡来して稲作や製鉄などの最新文明を伝えた痕跡が伺える。鉄器は農機具や灌漑用具であるとともに武器になる。邑がクニに発展する過程で、権力の魔性に魅入られた攻防戦が繰り広げられ、それに伴って科学技術の進展が飛躍していった。

 周代に交易に訪れた(朝貢)と記録されていることから、倭人が現在の朝鮮半島南部にも居住していた可能性が高い。新羅の第4代王(脱解尼師今)が倭国東北一千里にある多婆那国(但馬・丹波地域に比定)から流れてきた卵から生まれたと三国史記が伝えていることや、倭人伝に1年の航海で裸国や黒歯国に至ると記されている事実からも、現代の我々が想像する以上にダイナミックな交流が繰り返されていたと推定される。 

 倭人伝に「倭の北岸」と記載されている狗邪韓国は、同じ魏志の韓伝に記載されている弁辰狗邪国と同じ国で、倭と韓が同時に領有権を主張していた(21世紀の現代と同じように)と思われる。この地は鉄を産出することで大いに栄え、そのために韓半島の主要国(百済や新羅)と対岸の倭国(対馬・壱岐・九州)がせめぎ合う攻防の焦点になっていた。これが高天原(狗邪=伽耶)で素戔嗚が暴虐行為をした伝説の原型と思われる。

 倭人の本拠である伽耶の天照と、中国の後裔の伝説を持ち倭人と関係が深い新羅の素戔嗚は、長年の恩讐を踏まえて交渉を重ね「姉弟」の盟約を結んだ。素戔嗚が数代早い時期に日本海岸(出雲・但馬・丹波・越)に着き、在地勢力と硬軟あわせた交渉の結果、権力者として代々治めていた。これが「姉弟」なのに数代の誤差(素戔嗚6代のオオクニヌシと天照の孫ニニギの天孫降臨伝承)がある理由ではないだろうか。 

【考察2】出雲が列島の中心
 古来10月は「神無月」と言われ、諸国の神々が出雲に参集するとされた。江戸期の参勤交代のような統治システムが想起される。同時に、出雲のみ「神在月」と言っていたとの伝承は、出雲が豊葦原中国の中心であり、文明の窓口であった事実の反映と思われる。
 
 製鉄や治水、灌漑、物流などの起点である出雲が各地域との交流を重ねる中で大八島(葦原中国)の盟主となり「大国」が形成された。多彩な出雲神話の数々は1人の人格の業績ではなく、複数の歴代大国主の事跡を集積したものである可能性を指摘したい。多くの別称や多妻の伝承は、その名残であると考察する。
 
【考察3】国譲りの真相
 記紀には国譲りが段階を踏んで進められた挿話が記述されている。高天原の列島への進出に際しては、アメノホヒ(天穂日)を先発として派遣したが成功しなかった。次にアメノワカヒコ(天稚彦)が婿入りしたが進展せず、疑心暗鬼となった上層部に暗殺される。ところが、高天原の葬儀に弔問で訪れたアジスキタカヒコネ(味耜高彦根=大国主の皇太子)がトラブルに巻き込まれ、国を揺るがす紛争に発展する。

 そして、これを口実として経津主神(磐筒女神の子、下総国香取の神)と武甕槌神(甕速日神の子、常陸国鹿島の神)が軍隊を率いて強引に交渉し、大筋で妥結するも建御名方が抵抗して武力衝突。敗走した建御名方は科野(信濃)国で降伏したという。それほどの大規模な戦いであったと思われる。しかし記紀によれば、出雲はその後も数百年もの間、一定の勢力を保ち独立国として存続したことが記紀の伝承から推察される。(第10代崇神の回で後述) 

NHKスペシャルと記憶するが、出雲大社は現存に倍する高層建築だったと分析する番組があった。そこで、高層の社が「灯台」の役割を果たしていたと言及されており、大いに首肯したところである。出雲の王権は荒神谷遺跡から大量の銅剣や銅鐸が出土しており、たたら製鉄の伝承も多いことからも、古代倭国の中心地であったことは間違いない。その大王である大国主に慎重かつ大胆に外交を展開した「天孫族=天国」が、のちに九州を本拠として韓半島や中国の王朝と渡り合ったと思われる。  

2021年が明けました!

2021.01.03 (Sun)
2021年はコロナ禍の真っただ中で明けました。きわめて深刻な重大局面での新年です。気を引き締めてスタートしました。

2021年1月飾り付け
 
年末は、ぎりぎりまで大掃除や年賀状書き、買い出しなどで奮闘しました。ちょっとは家族に恩返しできたかな?

3が日は、外出を控えるようにお願いする立場の1人ということもあり、新春街頭演説や挨拶回りを自粛。ほとんど家の中で過ごしました。箱根駅伝のテレビ観戦には熱くなりました!

2021年1月研鑽
 
多くの時間は事務所を兼ねた書斎にこもって、情報収集やSNSの発信に集中するかたわら、2月に向けた京都市発行の公式書類を読み込みました。

2021年1月お見舞い

唯一の外出は、高齢者施設にいる88歳の実母との面談でした。コロナ禍なので"ガラス越し"の対話となりました。元気そうで何よりでした。

いよいよ4日から「仕事始め」です。勇気と希望を忘れずに、大胆かつ緻密に、全力でダッシュします! 本年もよろしくお願いいたします! !(^^)! 

2020年10大ニュース

2020.12.30 (Wed)
2020年は新型コロナウィルス感染症拡大など大激動の1年でした。ここ数年が全世界の命運を決する重大な時期と痛感します。この難局を克服し、生命尊厳の共生社会実現に貢献するとの決意を込めて、年末恒例の10大ニュースをご報告させて頂きます。

1.新型コロナウィルスとの戦い
・・・・2019年末に発生した新型コロナ感染症は、瞬く間に全世界を覆うパンデミックとなり、約1年が経過した今も終息の見通しが立っていません。未曽有の危機に直面する中、市民の命と暮らしを守るため、深刻な声を必死に聴き続けました。議員団として2度にわたって市長に緊急要望を提出。京都市としても6度の補正予算を組んで、PCR検査拡大、中小企業支援、ひとり親支援、妊婦支援、学生支援など迅速な対策を打ちました。これからが正念場ととらえ、全力で戦っていく決意です。
 
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2.公明党のコロナ対策の提言が実現
・・・・1人10万円の特別定額給付金、持続化給付金、家賃支援補助金、医療や福祉施設への給付金、文化芸術支援の奨励金、GIGAスクール構想、妊婦支援、中小企業支援、困窮する学生への支援など、公明党は地域と中央のネットワーク力を駆使して、適切な施策を矢継ぎ早に提言して、具体的に実現してきました。状況が刻々と変化する今こそ、公明党の真価を発揮するときと腹を決めています。

3.京都市長選挙、激戦を制し逆転勝利!
・・・・2月2日投開票の京都市長選挙は三つ巴の乱戦となり、12年前の「951票差」以上の大接戦となるとの緊迫感を持って戦いました。れいわ新選組代表が何度も入洛してマスコミの注目を集めるなど、まさにポピュリズムとの戦いとなる中、「このままでは負ける!」と強い危機感を持って、自分の選挙を戦っているとの決意で動きに動きました。公明党府本部主催の連続演説会で戦いの潮目が変わり、終盤は各区で圧倒的な逆襲を展開。「49,000票」の大差をつけて大勝利することができました!

4.爽やか訪問活動でダッシュ
9月市会終了後に党員さんとペアで地域を歩き、約500件のご挨拶回りにダッシュ。コロナ禍での具体的な実績への感謝の声も多数寄せられました。大阪都構想や学術会議問題などTV番組の影響で心配されている方からの質問に答える絶好の機会にもなり、同行して頂いた皆さんから、「なかなか会えない人とじっくり話せて良かった」とか「議員同行と言うと奇跡的にOKしてもらえた」あるいは「疑問や要望の声に丁寧に答えてくれて、傍らで勉強になりました」などの反響の声が寄せられました。

2020爽やか訪問バイク 2020爽やか訪問自転車

5.業界団体と政策懇談会
8月の土曜日は、公明党京都府本部団体渉外委員会事務局長として、約30の業界団体と政策要望懇談会を運営。ソーシャルディスタンスに配慮した会場設営に留意したほか、オンラインなど新しい試み挑戦するなど工夫を重ね、コロナ禍の厳しい業界の実情や問題解決への貴重なご要望をお聞きしました。懇談会シリーズが終了した後も、報告書取りまとめなどに忙殺されましたが、自閉症協会の要望を本会議で取り上げたことで「京都市版障がい者ガイドライン」が製作されるなど、弱者に寄り添った政策が実現しました。

6.本会議代表質問で大きな前進
10月1日、本会議代表質問に登壇し、「令和元年度決算と財政運営」を質したうえで、「コロナ感染症対策と経済再起動の両立」との重大なテーマで政策提言。具体的政策では、「コロナ禍の障がい者支援」「withコロナ時代の自転車政策」「街角スマホ充電サービス」などを提案しました。シェアサイクル活用と自転車観光は、次期自転車総合計画に盛り込まれることが決定。伏見区のアニメーション会社が被害を受けた放火事件を受けて地元の声を紹介し、「重大事件の地域住民への支援」を要望しました。

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7.議会質問が大きな反響
・・・・昨年の議会質問で提案した施策「子ども医療費負担軽減」「障がい者のヘルプカード」が実施されました。教育福祉委員会では、伏見区の保護者から寄せられた「小中学校の定期健康診断での上半身裸問題」を質疑したところ、国会議員と連携して文科省が本格的に動き、文科相が記者会見で発表するまでに。マスコミでも大きく報道されました。市税条例改正に伴う「低所得者対策」でも論陣を張りました。「高齢者移動支援対策」が次期基本計画に明記されるなど数々の前進を勝ち取ることが出来ました。

8.議員団政策提言を提出
・・・・2月市会開会本会議の直前に、公明党京都市会議員団の政策提言を門川市長に提出しました。今年度のテーマは「外国人との共生」を研さん。「多世代への日本語・日本文化教育の充実」「日本語教育ボランティア、多文化共生コーディネーター拡充」「多文化交流サロンの整備など多文化共生ネットワークの整備」などの具体的施策を提案しました。市長は「提言を真摯に学び、誰ひとり取り残さないSDGsの理念を基調に、暖かな共生社会の構築に努めたい」と述べ、市民のために切磋琢磨することを確認した語らいとなりました

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9.YouTubeチャンネルを開設
・・・・数年前からTwitterやFB、LINE@などのSNSを活用し、広報活動に奮闘していますが、2020年はYouTubeにも挑戦。業者さんとタイアップし、公式チャンネルに分かりやすい動画を配信しています。現在のところは月1の頻度でお恥ずかしいですが、アップの回数も少しずつ増やしていきたいと思っていますので、チャンネル登録をよろしくお願いいたします。

10.娘たちが奮闘
最後はプライベート。我が家の3人娘の報告です。長女は社会人2年目。リモートワークなどで奮闘し、逞しくなりました。加えて、次女の就活と三女の大学受験が重なりました。コロナ禍で大変な中でしたが、2人とも無事に第1志望を勝ち取ることが出来ました。わが子ながら誇りに思います。吉田家も新たなステージに突入する予感。お父さんも頑張りまっせぇ~っ!

以上です。2021年は今まで以上の激務が続く予感。心身ともに充実し、目に見える結果を出すため、真剣の二字で頑張ります。なお、ご参考までに下記に昨年までの10大ニュースを掲載します。

2019年の10大ニュース

・伏見区で2回目の市会議員当選
・参議院選大勝利
・府本部団体労働局長に就任
・政策提言が次々と実現
・教育負担軽減が大きく前進
・本会議代表質問で共生社会を論ず
・交通安全条例を議員提案で改正
・他都市調査などで研鑽
・京アニ事件で地域に寄り添う
・実母が生命の危機から生還しました!

2018年の10大ニュース
・公明党京都市会議員団代表幹事に!
・「自転車教育提言」を門川市長に提出
・本会議代表質問で大きな成果
・民泊問題の集中審議で討論
・100万人訪問対話活動で区内を縦横無尽にダッシュ
・大阪府北部地震等への緊急要望を提出
・議員団政策提言「SDGs」を提出
・安心安全の街づくりに貢献
・世界歴史都市会議でトルコ共和国へ出張
・京都府知事選で大勝利!

2017年の10大ニュース
・雑誌「パーキングプレス」の巻頭対談&表紙に!
・全国自転車議連の理事に就任
・公明党議員団副団長に 
・教育福祉委員として積極的に議論
・すべての選挙に大勝利
・爽やか訪問活動にダッシュ
・現地現場主義で全国を縦断
・文化振興の政策提言を市長に提出
・安心安全の街づくりに貢献
・劇場やDVDで多くの名作を鑑賞

2016年の10大ニュース
・参院選挙大勝利
・門川市長大勝利
・議会質問が次々と結実
・予算・決算委員会の副委員長として奮闘
・他都市調査で先進事例を学ぶ
・草の根ミーティング大成功
・文化フォーラム大成功
・吉田通信大判ハガキ発行
・自転車専門雑誌に原稿が掲載
・映画やドラマの傑作を堪能しました!

2015年の10大ニュース
・京都市会議員3期目の当選!
・本会議代表質問で大きな成果
・市会改革推進委員会副委員長として奮闘
・公明党本部の公式HPから取材されました
・五大政令市政策研究会で2年連続研究発表
・文化教育局長に就任
・平和安全法制で論陣を張りました
・動物マナー条例制定の渦中で大混乱
・自転車政策が大きく前進
・交通事故に遭うも大過なく済みました

2014年の10大ニュース
・衆院選挙が大勝利
・伏見区の市会議員候補として公認
・門川市長に政策提言
・海外行政調査レポート完成
・市会経済総務委員会副委員長として奮闘
・舞鶴市議選の応援
・都市油田発掘PJが実用化
・五大市政策研究会で発表
・弁護士会の勉強会で講師に
・三人娘が大きく成長!

2013年10大ニュース
・交通安全基本条例を議員提案
・空き家対策条例が制定
・海外視察
・市民相談4,000件突破
・参院選大勝利
・議会改革に先駆
・SNSを本格的に開始しました
・歯を抜きました
・あまちゃんとはらちゃん
・鬼のかく乱で寝込みました

2012年10大ニュース
・50歳になりました!
・衆議院議員選挙で公明党が大躍進
・京都市長選挙で門川大作氏が2期目の当選
・2つ目のオリジナル条例「京都市ひとり親家庭支援センター条例」成立
・議会質問が次々と実現
・政策提言「京都市まちなか自転車走行環境提案書」を提出
・上京街かどセミナーを2回開催し大成功
・東京で開催の自転車まちづくりフォーラムで講演
・自転車活用研究会、宅建協会、成逸女性会などで講演
・右ひざを痛めました

2011年10大ニュース
・4月10日の市会議員選挙に2期目の当選
・交通水道消防委員会の委員長に就任
・市会改革推進委員会に選任されるも、少数会派の影響により辞任
・宮城県に2度出張し、被災地の現状を目の当たりに
・7月24日開催の上京街かどセミナーに226名の参加で大成功
・地域科学研究会主催のセミナーに講師として2度の講演
・不動産政治連盟勉強会や朱雀ライオンズクラブで講演
・10を超える他都市からの行政視察を受け入れ
・自転車安心安全条例の書籍を出版
・母が心臓弁膜症の移植手術

2010年10大ニュース
・自転車安心安全条例が可決
・子宮頸ワクチン・ヒブワクチン等の公費助成が正式決定
・議会で主張した「駅ナカビジネス」が大きく前進
・議会で主張した「パークアンドライド」「レアメタル回収」がいっそう充実
・議会で提言した「3人乗り自転車レンタル」「婚活」等の施策が実現
・総点検本部運動で、介護総点検・子育て総点検・商店街総点検を実施
・五大都市政策研究会で京都市を代表し、「自殺対策の成果と課題」をプレゼン
・上京街かどセミナーが大成功
・知事選、参院選で奮闘
・過労で少し体調を崩しました(口唇ヘルペス、帯状発疹、結膜炎など) 

コロナ戦記Ⅱ(2020年9月~12月)

2020.12.22 (Tue)
【コロナ戦記Ⅱにあたって】 
 世界的なパンデミックとなった「新型コロナウィルス」との戦いは長期にわたり、感染拡大防止と経済・社会活動の両立が模索されている中、秋から冬にかけても感染者数は増加し続け、極めて厳しい危機的状況となっている。

2020フェイスシールド

 8月末に「コロナ戦記」を公開したが、最も重大な局面に立つ今、この期間の激闘を客観的に取りまとめてみた。今後の糧としてまいりたい。
   
【2020年8月末~9月】
 8月28日、安倍晋三総理が辞任を発表。政界に激震が走った。日本の進路が決まる重要な転換期、賢明な舵取りが求められる真っ只中にあって、党利党略やポピュリズムに振り回されてはならないと痛感。公明党はどこまでも弱い立場の庶民の側に立ち続けるしかないと決意を固めた。
 
 この頃は感染者数も低い数値に推移し、やや「安定」しつつあるかと期待を持った感があったが、一進一退は変わらず続いていた。ただ、保育園や小学校で陽性が確認されても、過敏なハレーション騒ぎは報告されてこなかった。犯人探しをしても誰も良いことは無いと、多くの人が認識してきたと思われる。
 
 9月2日は、公明党市会議員団・府議会議員団の代表と京都府歯科医師会の政策要望懇談会がオンラインで開催。コロナ禍の医療や予防、現場の診療体制などについて、貴重な「生の声」をお聞きすることができた。私は府本部団体労働局長として、今シーズン約30団体との意見交換会の運営を担当。この日が最終日であり、以降は報告書のとりまとめ作業に携わった。これらの任務は、その後の議会質疑に大いに役立ったことは言うまでもない。
 
 3日は自転車活用推進研究会の理事の方と意見交換。Withコロナ時代の自転車政策について学んだが、その際に大阪のシェアサイクル事業者を紹介して頂き、翌週に訪問して現場の声をお聞きした。本会議代表質問に活かすことができて、心から感謝している。
 
 この週は、9月市会に提出される決算の概要や条例案などの事前ヒアリングが目白押し。すべてが「コロナ対策」と「社会活動活性化」につながる重要政策であり、1つも蔑ろにできない真剣勝負であった。
 
 7日は「京都創造者大賞2020授賞式」と記念講演会に参加。伏見区の先端技術の企業が受賞されたのは誇らしかった。お祝い申し上げたい。講演会では、戸張捷さんがスポーツ振興のプロジェクトの立ち上げから軌道に乗せるまでの興味深い経験談を披露。示唆に富んだ講演であった。ソーシャルディスタンスの開催手法は今後の参考となると思えた。主催者に敬意を表したい。
 
 9日は教育福祉委員会。午前中は子ども若者はぐくみ局に対して、窓口一本化された「引きこもり支援」のきめ細かな対応を求めた。午後は青少年科学センターを視察し、みらい地球儀や10月にリニューアルオープンのプラネタリウムなどを見学。Withコロナの教育や広報啓発の在り方を模索した。予算を短絡的に削減するのではなく、コスト意識をシビアにする中で施策の目的を最大限に達成する重要性を再確認した。
 
2020議員総会

 19日は公明党京都府本部幹事会と議員総会。団体渉外委員会事務局長として、8月から9月にかけて開催した政策要望懇談会の報告をさせて頂いた。20日は、「京まふ2020」が開催中の京都市勧業館みやこめっせへ。ソーシャルディスタンスに配慮した運営で、全ての参加者はマスクを着用。物販の三密回避ルールも徹底されていた。厳しい環境下で何ができるかを試行錯誤する、関係者の懸命な努力を評価したい。
 
 23日は、京都市会本会議で「決算市会」がスタート。税金の使い道をシビアに検証する需要な議会。電話帳のような分厚い書類群との格闘の成果が問われるとの決意で臨んだ。このタイミングに合わせて、市政報告レポート「吉田たかお通信43号」のポスティングがスタート。新型コロナ対策などを広報させて頂いた。ありがたいことに「分かりやすいです」とご好評を頂戴した。

2020党大会-1
 
 27日は東京へ。千代田区で開催の公明党大会に、京都府本部を代表して参加させて頂いた。山口代表が再選されるとともに、竹内譲府本部代表が政調会長に就任。歴史的な場に立ち会うとともに、衆院選予定候補の正式発表など常在戦場の決意を固めてスタートを切ることが出来た。ソーシャルディスタンスでの開催であり、最後列での参加であったが、来賓の菅総理(自民党総裁)が「公明党が実現を求めてこられた不妊治療保険適用を実施したい」と表明すると、大人数の記者団がざわついたのには驚いた。
 
 29日の本会議で京都市として第5次の補正予算が全会一致で可決。待ったなしの正念場での追加予算なので、与党とか野党の立場を超えて迅速かつ的確な実施を求める姿勢が明確となったと思われる。
 
【2020年10月】
 10月1日は、京都市会本会議で公明党市会議員団を代表して門川市長への質問に立ち、「元年度決算と財政運営」「新型コロナ感染防止と社会経済活動の両立」「障がいのある方への新型コロナ対策」「W ithコロナ社会の自転車政策」「街かどスマホ充電サービス」などを論じた。門川市長から前向きな答弁を勝ち取り、ここ数カ月の苦労が報われた思いであった。議会の論戦は議員にとって不可欠の重要任務。「これからが大事」との意気込みで取り組んでまいりたい。

 201001吉田代表質問1

 翌2日付の京都新聞朝刊5面に本会議代表質問の模様が特集され、私の質疑が写真入りで掲載された。多くの方から喜びの連絡をいただき感無量。コロナ禍で困窮する市民の切実な声をひざ詰めで受け止め、京都の未来のために提言を重ねていくとの決意を新たに出来た。頑張ります!
 
 代表質問の中で、「経済再起動と社会生活の再開の段階では、目に見える活性化策とともに長期的視野にたったビジョンのバランスが問われる」と指摘し、公明党が全国党大会で提示したポストコロナ時代の新しい社会像を提示した。新しい社会像とは、コロナ禍で突きつけられた諸課題の克服に向けた将来ビジョンであり、(1)人間主義に立脚した「生命尊厳の社会」、(2)感染症のダメージを克服し安心安全の社会を再構築する「しなやかで強靭な共生社会」、(3)社会的分断や格差拡大を抑えるという「創造的包摂社会」の3つの視点である。
 
 6日からは、決算特別委員会局別質疑。私は第2分科会に所属し、初日は保健福祉局に「ヘルプカード」「衛生環境研究所」について質問に立ち、共生社会に向けた政策推進を論じた。7日は、子ども若者はぐくみ局に「不妊治療助成」「困窮家庭の子どもの学習支援」「子ども医療費」について質した。8日の質疑は教育委員会に、コロナ禍で子どもたちのために奮闘する教育現場の先生方に感謝した上で、「学校トイレ洋式化」「学校体育館熱中症対策」などを質問。平時には地域行事の会場であるとともに、いざという災害時には避難所となる「体育館」の充実を問題提起したものである。
 
 決算局別質疑最終日の12日は、建設局に「自転車走行環境整備」「サイクルセンター」について質疑。本会議代表質問と連動して、Withコロナ時代の健康寿命延伸・環境保護・働き方改革・渋滞対策・子どもの教育など、多くの点から重要視される自転車政策を論じた。
 
 20日は付託議案を審査する常任委員会。教育福祉委員会では付託議案や請願などについて質疑があり、私は教育委員会に「学校の健康診断」を質疑した。伏見区の保護者から受けたご相談を取りあげたものだが、思いがけなくも全国的に注目され、公明党の国会議員と連携したことで、文科省が本格的に動き始めた。今後の進展が注目される。
 
 徹底した議論の末に、27日の最終本会議で元年度決算が賛成多数で認定。条例案や意見書等の議案も可決成立した。休む間も無く翌日から来年度予算編成に向けた要望項目を議論する議員会がスタート。コロナ対策の重点要望を精査する作業がスタートした。また、同時並行で製作した市政レポート「吉田たかお通信号外(2020年秋冬号)」が完成し、月末からの爽やか訪問活動で活用することとなった。多忙な中を1つ1つ積み重ねていくことの重要性を実感!

2020爽やか訪問自転車
 
 この時期は、新年度党員登録や予算要望とりまとめの議員会など多忙を極めたが、29日から爽やか訪問活動が本格的にスタート。11月末までに党員さんとペアで地域を歩き、ごあいさつ回りを敢行した。伏見区内の約500件を訪問し、貴重な生の声をお聞きしたことは、かけがえのない財産となった。コロナ対策の議論に活かしてまいりたい。
 
【2020年11月~12月】
 11月1日は地元桃山南学区の防災訓練に参加。例年よりも規模を縮小しての開催であったが、コロナ感染対策や福祉避難所の趣味レーションなど重要な内容を、地域の各種団体の方々が率先して学んでおられた。頭が下がる思いでいっぱい。運営に尽力された関係者の皆さんに敬意を表したい。
 
 2日は予算要望取りまとめ作業や市民相談対応の後、午後から都市計画審議会。まちづくりの重要案件を審議した。夜は爽やか訪問で雨の中をコツコツと歩いた。「街頭演説見てますよ」「SNS頑張ってるね」と励まして頂き、疲れも吹き飛んだ。多くの方からの笑顔のエールに勇気を頂戴した。ありがたい!
 
 11月に入ってから、クラスターが続出するなどの影響で、感染者数が多くなってきた。家庭内感染も多いが、感染経路不明なケースも無視できない。きわめて深刻な状況と認識する。そんな中だが、退院数(入院勧告解除含む)が連日数多く報告されている。医療機関の皆さんに感謝申し上げたい。
 
 9日は爽やか訪問活動のスケジュールが詰まっていたが、急きょ予定を変更して市役所へ。議運の理事会に出席し、継続審査となった市税条例を常任委員会で質疑することを受けての協議を重ねた。低所得者支援の在り方を議事録の残る正式な場で議論することは当然であり、コロナ禍であるからこその政治決断と確信している。
 
 11日の教育福祉委員会は、朝10時から夜8時前までの長丁場であった。私は2日前の総務消防委員会の議論を踏まえ、市税条例改正に伴う福祉サービス見直しについて質疑。綿密な準備を重ねて臨んだ。追及や糾弾に終始したら、パフォーマンスに終わってしまう。弱者の視点が霞んでしまわないためにも、現実を直視した真摯な議論が大事との信念で論じた。
 
 17日、爽やか訪問が終わったころから、感染者数が一気に増加した。医療機関や福祉施設でクラスターが発生。危機感を持った具体的対策が喫緊の課題なので、危機管理の担当者と連携を密に進んでいった。
 
 18日からは議案勉強会。様々な案件を徹底協議する合い間を縫って、爽やか訪問の際にお聞きした相談事を、行政担当者につなぐためにテンテコ舞い。1つ1つに強い思いを込めて交渉していった。深刻な個別相談の解決を真摯に探り、丁寧に迅速に進めていくことが大事と実感する怒涛の日々であった。
 
2020市民しんぶん

 20日に各町内に配られる「市民しんぶん」の最新号は障害者週間を特集。様々な理由でマスクを着けられない方を一概に否定するのではなく、障がいの特性や事情を理解して思いやる重要性を共有するよう啓発する内容で、10月1日の本会議代表質問で主張したことが、さっそく実現した。本当に良かった!
 
 21日は、議員総会終了後に二条駅前へ。青野仁志副議長(中京区)、湯浅光彦議員(右京区)、松田けい子議員(山科区)と一緒にシェアサイクルのポートを現地調査し、スタッフの方々と意見交換。貴重なご意見をお聞きすることができた。若い力でエネルギッシュに苦境を乗り越える姿に感動した。

2020予算要望
 
 25日は、早朝9時から門川市長を訪れ、公明党京都市会議員団で取りまとめた令和3年度予算編成への要望書を提出。じっくり意見交換する中で市民の声を届けた。10時からの本会議では、継続審査となった市税条例改正案の採決。厳しい付帯決議を付しての賛成多数で可決された。
 
 26日には、他会派の京都市議がコロナに感染したとのニュースが入った。心よりお見舞い申し上げる。京都府内の議員で初とのこと。他の市会議員は濃厚接触者に該当しないとの正式見解が出されたが、緊張感を持って三密対策を徹底していく必要があると実感。
 
 28日は、公明党京都府本部主催の文化フォーラムで、京都府立大塚本康浩学長(獣医学博士)の講演「ダチョウの研究〜withコロナ時代のカジュアルイノベーション」を聴講。ウイルスとの戦いの最前線で奮闘される貴重な知見を学ぶことができた。
 
 12月1日は京都市会本会議代表質問で、公明党議員団から平山よしかず議員(西京区)と国本友利議員(左京区)が登壇し、建設的な政策を提言。3日は教育福祉委員会で、就学援助世帯の児童生徒の不登校対策(市教委)、保育士の負担軽減(子ども若者はぐくみ局)、高齢者介護予防移動支援と再犯防止推進計画(保健福祉局)について質疑を展開。多くの委員が質問に立ったので、終わったのは夜8時半を超えていた。コロナとの長期戦に、会派の枠を超えて真剣に挑んでいる議員が多いと、改めて実感することが出来た。
 
 4日には、市政報告レポート吉田たかお通信号外(2021年初春号)を発行。爽やか訪問活動や議会質問で勝ち取った実績を報告するもので、連続の広報活動となった。ご協力いただいた関係各位に感謝をささげたい。吉田たかおLINE@や、公明党京都府本部動画チャンネルへのダイレクトリンクも告知しているので、関心ある方は公式HPからダウンロードしてください。
 
2020自転車教室

 6日は、湯浅議員や兵藤しんいち議員(北区)とともに船岡山マルシェで開催のサイクルセンタープレイベントを見学。学齢期前の児童対象のキックバイク教室は予約満席の盛況であった。コロナ禍での重要な政策。行政と民間のタイアップで前進していると実感した。今後の進展に期待したい。
 
 12月に入ってからは、連日多くの感染者が報告され、8日には京都府で63人(そのうち京都市28人)の新型コロナ感染が確認された。1日の感染者数としては、11月17日の49人を上回る過去最多となった。9日は更に拡大し、新たに75人(京都市50人)の感染が確認。2日連続で過去最多となった。重大な局面と受け止め、危機感を持った対策が大事と痛感した。
 
 10日の最終本会議で補正予算や地球温暖化条例、指定管理、人事案件などが可決成立したが、緊急上程された「ひとり親臨時特別給付金」補正予算は即決で可決。私は議員団を代表して賛成討論に臨んだ。
 
 11日は、公明党京都市会議員団10名で「書籍除菌機」を導入した伏見中央図書館を訪れ、現地を視察。コロナ対策で議員団が提案した施策が着実に前進していることを目の当たりにすることが出来た。

2020伏見区防災訓練
 
 13日は早朝から伏見区総合防災訓練で向島秀蓮小中学校へ。コロナ禍での避難所運営や福祉避難所訓練などのほか、救出救護・放水訓練も行われた。自主防災はじめ、地域の安心安全に尽力される方々に感謝申し上げたい。
 
 15日は市役所で議員会。来年度予算編成を前に、市民の暮らしに寄り添った政策のために議論を深めた。夕方は市民相談。行政担当者とともに、お困りごとの解決に向けて真剣に動いた。
 
 16日は、京都府で97人(そのうち京都市75人)の感染者が公表された。1日の感染数は過去最多を更新。危機感を持って拡大防止を徹底するしかない。17日も84人(そのうち京都市62人)の感染が確認。今まで以上の多角的な取り組みが重要であるが、その反面、17日は57人の退院(入院勧告解除含む)が発表されている。医療現場のご奮闘に敬意を表したい。
 
 18日、文科省の調査が発表された。全国の大学で4~10月に新型コロナの影響を受けて中退した学生・大学院生は1,033人、休学は4,205人に上ったとのこと。ただし、全体の中退者は2万5,008人、休学は6万3,460人で、昨年同時期と比べると、ともに6,833人、6,865人減っていた。一部マスコミは大げさに煽ったが、実は例年よりも中退や休学者は減少しているのだ。政府や自治体がコロナ禍での学生支援は決して悪くない証左ではないだろうか。
 
 激動の2020年もあと10日となった。コロナとの戦いは長期戦であり、終息の見通しが立てられない状況にある。感染拡大防止と経済・社会活動の再開の両立が求められるが一進一退なのは否めない。後世の歴史に必ず残るであろう険難の道のりは、未だ終わりが見えない状況にある。これからも気を引き締めて、多くの心ある市民と力を合わせて、未曽有の難局を乗り切ってまいりたい! 

2020年9月市会本会議代表質問

2020.10.04 (Sun)
令和2年10月1日、私・吉田たかおは京都市会本会議場で代表質問に立ちました。

新型コロナとの戦いの中で、市民の命と暮らしを守るための政策推進が喫緊の課題です。感染拡大防止と社会経済活動の両立という未曽有の難局にあって、追及や糾弾に終始するのではなく、「共生社会」を志向した提言を具体的に論じたものです。

201001代表質問写真
 
嬉しいことに、門川市長はじめ理事者から前向きな答弁を勝ち取ることができました。下記に質問原稿と答弁の趣旨を掲載させていただきます。20分間の長い文章で恐縮ですが、関心のある方はお読みください。

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伏見区選出の吉田孝雄でございます。公明党京都市会議員団を代表し、かわしま優子議員、兵藤しんいち議員と共に、市政一般について質問いたします。市長並びに理事者に於かれましては、誠意あるご答弁をお願いいたします。

【令和元年度決算と財政運営】
まず、令和元年度決算と財政運営についてお聞きいたします。令和新時代は新型コロナウィルスとの戦いの渦中で幕を開けました。私たちは、まさしく人類史的な一大危機に直面しているといっても過言ではありません。

財政非常事態宣言下で、「安心安全、子育て環境日本一」と「世界の文化首都・京都、市民の豊かさ実感」そして「参加と協働、自分ごとみんなごとのまちづくり」の3つの視点を重視して編成された元年度予算の執行に当たっては、縦割りの弊害を克服するべく施策の融合を重視し、丁寧な「見える化」に挑戦した1年であったと思います。私ども公明党議員団は、どこまでも市民の生活実感に裏付けられた議論を通して建設的な政策提言を積み重ねてまいりました。

市民の皆さんからお預かりした大切な税金がどのように使われ、どのような効果を出したのか、未来への先行投資はどうであったのかなど、決算を検証することは来年度予算編成だけでなく、京都の未来にとって大きな意義があると確信します。

現在世界的なパンデミックとなっている新型コロナの影響は、本年3月までの元年度決算においては、宿泊税と公営企業の減収が総括されていますが、今年度は大幅な税収減は間違いありません。

7月特別市会の補正予算で令和2年度当初予算を見直し、思い切った減額補正を敢行されました。この大胆な決断を評価するものですが、一方で、今後の在り方として十把一絡げに不要不急と即断して緊縮することは、将来への禍根となると懸念する指摘もあります。要は、大胆な選択と集中を決断する中で、見える化を促進して市民理解を求めることが大事と申し上げたい。

長期ビジョンを見すえ、来年度予算へバランスを持った政策判断が重要です。元年度決算の市長ご自身の評価、そして財政再建と事業推進のご決意を表明して頂きたい。いかがでしょうか。

≪門川市長答弁
本市は1人当たりの市税収入が少なく財政基盤がぜい弱であるが、福祉・教育・子育て支援の充実に努めている。財源不足を補うため行財政改革を徹底し、公債償還基金を取り崩している中で、コロナの影響で大幅減収が見込まれる厳しい状況にある。500億円の巨額の財源不足という危機的な実情にあるが、市民の命と暮らしを守るため、原点に立ち返って再点検し持続可能な行財政確立に努めてまいりたい。 

【新型コロナ感染拡大防止と経済再起動の両立】
次に、新型コロナ対策についてお伺いします。コロナとの戦いは長期戦であります。京都市に於いても医療機関や学校でもクラスタが発生してしまいました。感染された方やご家族に心よりお見舞い申し上げたいと思います。今なお闘病中の方もおられます。1日も早いご快癒を祈ります。

感染者や濃厚接触者の方の感染経路を確認する調査は、私たちの想像を超える大変な労力に違いありません。患者さんやご家族に寄り添って、きめ細かく支える関係者の皆さんに感謝申し上げ、敬意を表します。

現在の体制を拡充して感染拡大防止対策に先手を打って頂きたい、これは京都市民の総意だと確信します。感染リスクと戦いながら患者さんや高齢者、子どもたちのために働く医師や看護師、介護職員の皆さん、保育士さん、児童館職員の方々などのメンタルケアが重要です。本市でも惹起した風評被害は決して繰り返されてはならないと痛感します。

今後、ワクチンや治療薬の開発が進むと思いますが、未だ決定的な道筋は示されていません。三密を避ける新しい生活様式を多くの方が心がけ、支え合っていくことがベースとなる中で、保健所や医療機関、介護施設等への一層の支援が求められます。これから寒い季節になり、インフルエンザ予防接種の需要も出てきます。国や府と連携した取り組みの強化を求めます。

8月に伏見区の介護施設に伺い、懇談させて頂きました。行政の支援に感謝されておられましたが、その中で特に重視されていたのが、徹底した予防策であります。ウィルスを通さない防護服や保護メガネ、とりわけ手袋などは必需品です。先日歯科医師会の先生方とオンラインで懇談した際も、手袋不足への懸念を指摘されていました。これらが品薄状態になって混乱しないよう、今から現場の声を把握して府と連携を重ね、先手を打って頂くことを強く求めます。

一方で、社会生活の再開は大きな課題です。経済の破綻はあってはなりません。かろうじて踏みとどまっている中小企業の皆さんから声なき声が聞こえてきます。一部から政府や行政が後手を踏んでいるとの批判が出ており、忸怩たる思いです。多くの事業者が希望と期待を持てる独自の経済対策を、今後も時機を逃さず的確に打って頂きたいと思います。
 
201001代表質問パネル
 
公明党は先月の党大会で、感染拡大防止と社会・経済活動の両立を目指すポストコロナ時代の新しい社会像を提示しました。新しい社会像とは、コロナ禍で突きつけられた諸課題の克服に向けた将来ビジョンであり、1つは人間主義に立脚した「生命尊厳の社会」、2つは感染症のダメージを克服し安心安全の社会を再構築する「しなやかで強靭な共生社会」、そして3つめは社会的分断や格差拡大を抑えるという「創造的包摂社会」の3つの視点です。
 
経済再起動と社会生活の再開の段階では、目に見える活性化策とともに長期的視野にたったビジョンのバランスが問われます。府や国との連携を深める中で、逆にリードするくらいの積極策で感染拡大防止と社会活動再起動を加速し、市民に安心を与えて頂きたい。市長のご決意をお伺いします。
 
≪門川市長答弁≫
ご提案の「3つの社会像」は極めて重要な視点。市民に安心していただく感染防止を徹底するとともに、京都の強みを生かした経済活動のため府や国との連携を密にし、積極的に提案を行ない全力を尽くして逆境を乗り越えてまいりたい。 
 
【障がいのある方の新型コロナ対策】
次に、障がいのある方への新型コロナ対策についてお尋ねします。公明党京都府本部はこの夏、20を超える各種業界団体の方々と政策要望懇談会を開催しました。

ソーシャルディスタンスに配慮し、ある時は広い場所で距離を保ってアクリル板越しに意見交換し、ある時はオンラインを介してリモート会議を実施するなど工夫を重ねたところ、各団体の方々から貴重な現場の生の声をお聞きし、先の見通せない中を懸命に奮闘されている実態への認識を新たにすることができました。

その中でも特に、京都府自閉症協会の方々との懇談では、コロナ禍に直面する極めて深刻な不安の声が寄せられました。万が一、自閉症スペクトラム障害の方が感染された場合、受け入れる医療機関の体制は大丈夫なのか、あるいは保護者が感染して入院され場合は、当事者本人のみが自宅待機することは不可能であるが、その場合の対策は十分なのか等々、様々な切実な不安と戦いながら日々を過ごしておられるのです。

京都市では、感染リスクと戦いながら寄り添い支えている事業所への工賃助成に加え、マスクや消毒液の配布を継続してこられました。7月特別市会では、事業所に通うことをためらう当事者やご家族に配慮し、訪問などのアウトリーチ型の支援やオンラインなどのコミュニケーション型支援への補助が予算化され、準備が進められています。

現在、京都市版の事業所向けガイドラインが示されているとお聞きしていますが、とかく受け身的立場を余儀なくされる障がい者やご家族に対しても、分かりやすくまとめたフローチャート付きのガイドラインを提供することも必要ではないでしょうか。

いま街中で、マスクを着用していない人が白い目で見られるような風潮が見受けられます。しかし、自閉症スペクトラム障害などの発達障害や知的障害の方々など、止むを得ない理由で「着けたくてもできない」人がおられることを忘れてはならないと思います。相手の立場を尊重して支え合い、寄り添っていく共生社会を構築していくためにも、今この時にこそ、行政が積極的に障がい者支援の施策を推進し、一般の市民にも共感して頂けるよう、わかりやすく広報啓発するべきではないかと申し上げたい。そこでお伺いします。

コロナ禍で不安な日々を過ごす障がいのある方やご家族への支援を強化する中で、ご家族向けの簡便なガイドラインの提供などのきめ細かな施策展開と、地域で共生していくための環境整備、とりわけ幅広い市民に届く広報周知などを拡充するよう求めますがいかがでしょうか。ご所見を求めます。
 
≪村上副市長答弁≫
コロナ禍にあって不安をお持ちの障がい者やご家族に安心していただけるよう、ご指摘の「家族向けガイドライン」を作成するほか、障がい者団体から直接ご意見を聞き、具体的な広報に力を入れるなど、共生社会の実現に取り組んでまいりたい。 

【Withコロナ時代の自転車政策】
次に、Withコロナ時代の自転車政策について質疑いたします。私ども公明党議員団は、議員提案の自転車安心安全条例や交通安全基本条例制定をリードするとともに、多世代にわたる交通安全教育の拡充、自転車走行環境の拡大など、本市の自転車政策充実への提言を積み重ねてまいりました。

先日、自転車活用推進研究会の理事の方とお会いし、現状の課題や今後の方向性などについて意見交換しました。大宮交通公園を再整備し、令和3年に開業する予定のサイクルセンターについても、全国の識者や自治体の自転車政策担当者が注目されているとのことでした。「仏作って魂入れず」にならないよう、専門の方々とも連携を重ねて、あらゆる世代の方が楽しく交通マナーを学び自転車の魅力を体験できる「市民のため」のセンターとなることを強く求めます。

今後はWithコロナ時代の自転車政策が重要となってきています。三密を避けるために満員電車の利用から自転車通勤にシフトチェンジした方が増えてきています。子どもたちの安全のためにも、自転車走行環境整備やマナー向上策の充実をお願いしたいと思います。そのうえで、2つの施策を提案させて頂きます。
1つは、都市における新たな移動手段として注目されている「シェアサイクル」を本格的に検討して頂きたいという点です。

国土交通省が、本年の6月から7月にかけて「新型コロナ危機を契機としたまちづくりの方向性」について様々な分野の有識者に個別ヒアリングを実施し、まちづくりと一体となった持続可能な交通体系の構築のための論点整理を行ないました。その際に「自転車、シェアリングモビリティなど、多様な移動手段の確保や自転車が利用しやすい環境整備が必要」との方向性が示されました。

国の「シェアサイクルの在り方検討委員会」が今年度末を目途に一定の取りまとめがされる予定でもあります。先月、大阪市の事業者を訪れて取材したところ、営業マンが担当エリアをきめ細かく回る利便性の高いツールとして活用されているという点や、通勤や買い物の足としても需要があるとお聞きしました。

諸外国や国内の先進事例を研究し、課題なども抽出する中で、識者や業界とも連携し、長期的なトータルビジョンを志向するべきであると申し上げたいと思います。

2つめは、内外の観光客への斬新な独自サービスの1つとして「自転車観光」に力を入れて頂きたいという点です。皆さん、「散走」という言葉をご存知でしょうか? 「散歩」と同じように、気ままに自転車を走らせる「散走」は、ツーリングと違って移動を目的としません。スケジュールを守ることを優先する従来の発想から転換し、「気ままな」「気軽な」「気兼ねしない」自分のペースの観光を楽しんでもらう、そういう企画がこれから受け入れられるのではないでしょうか。

しまなみ海道や琵琶湖周遊、百舌鳥古墳群など、スケールの大きな成功事例は多いです。京都は、街角や路地裏にプラスして郊外の大自然を組み合わせることができるので、まさに「京都ならでは」の多彩な魅力を感じてもらえるのではないかと思います。

三密を避ける斬新な観光として大きな可能性を秘めている「散走」が定着し拡大していけば、既存のレンタサイクル事業者さんや先ほど論じたシェアサイクルとも、上手く連動できると期待しています。ぜひ、多角的な関係者との協議を本格的にスタートして頂きたい。

Withコロナ時代の自転車政策として「シェアサイクル」と「自転車観光」に光を当て、市長のリーダーシップで本格的検討を開始するべきであると思いますがいかがでしょうか。

≪門川市長答弁≫
本市では総合的な自転車政策に力を入れてきた結果、自転車事故はピーク時の3割以下に減少し、保険加入率も大きく増加するなどの成果を上げた。自転車は新しい生活様式につながる。ご提案の「シェアサイクル」と「自転車観光」はWithコロナ時代の政策であり、「次期自転車総合計画」に位置付けて具体的に推進してまいりたい。

【街角スマホ充電サービス】
次に新しいアイデアを提案いたします。Withコロナ時代に先駆けて、街角や駅などでスマホを充電するサービスを検討してはどうかというものです。

コロナ禍によってインバウンドの方々の姿が消え、今後の展望は全く立っていません。観光関連事業者の皆さんは極めて厳しい苦境に耐えておられる中、「GoToトラベル」や「GoToイート」などの取り組みが進められています。近場を往来して、普段は見逃していた身近な史跡や名所の魅力を発見する旅は、リーズナブルで健康的な観光として今後の可能性があると思います。

先日、大阪の自転車政策や観光スポットを現地調査しましたが、繁華街では各店舗で消毒液やアクリル板など懸命に企業努力をしておられました。少しずつ街角に繰り出す人は増えているとのことですが、最盛期からは程遠い実情です。多くの方が人の心を打つ工夫を模索しておられるのではないでしょうか。

そこで、スマホやタブレットを情報源に京都市を訪れる方のために、街角で手軽にスマホを充電できるサービスに着目してはいかがでしょうか。観光スポットなど人々が滞留される場所や地下鉄の駅など、いろいろ工夫できると思います。

東京都は、平成27年に太陽光パネルからの電気でスマートフォンなどの充電が手軽にできるソーラー充電式スタンド「シティチャージ」を、東京タワーなど都内の観光地6か所にモデル設置されました。

また、神戸市は昨年、モバイルバッテリーをシェアするサービス「チャージスポット」をスタート。市役所やインフメーションセンター、地下鉄の駅など5か所に6台のデジタルサイネージ機能が付いた最新の機器が設置されています。 
確かにコストパフォーマンスや維持管理など、シビアに研究すべき課題はあると思います。しかし、技術は日進月歩で進んでいきます。民間活力とタイアップして時代を切り開いた事例は枚挙にいとまはありません。

公明党青年局の調査によると、若者の要望が多い政策としてWi-Fi環境の整備とともに屋外で充電できる機器の設置が挙げられています。このようなサービスが定着すれば、スマホを片手に市内を周遊する内外の観光客だけでなく、営業マンや買い物客など幅広い市民の皆さんからも喜ばれるのではないでしょうか。

少なくとも、私がヒアリングした老若男女の市民の方は異口同音に「こんなサービスがあったらありがたい」と評価して頂いています。また、ある方は「激甚災害に直面した際に公共の充電スポットがあることは、大きな意義があるのではないか」と期待しておられました。民間活力の活用は大きな可能性があると申し上げたい。そこでお聞きします。

京都に観光客が戻ってきて頂くための戦略として、また市民の利便向上の先行投資として、スマホ充電サービスの導入を検討して頂きたい。いかがでしょうか。ご答弁を求めます。

≪岡田副市長答弁≫
スマホは情報化時代に欠かせないツールであり、Wi-Fi環境整備に取り組み市民や観光客の利便向上に努めてきた。ご提案の趣旨を踏まえ、民間活力を利用した他都市の事例を参考として、環境整備に努めてまいりたい。

【重大事件の地域住民への支援(要望)】
最後に要望をさせて頂きます。昨年7月、私の地元・伏見区桃山でアニメーション会社が放火され、36人もの尊い人命が失われるという悲劇に見舞われました。心よりお悔やみ申し上げます。

京都市として再発防止への取り組みを重ねる中、被害を最小限に抑える防犯・防火の在り方への協議が重ねられ、本年3月「火災から命を守る避難の指針」が策定されました。それに加え、被害者やそのご家族などへの支援や地域住民への配慮についても、徹底した検証と対策を求めたいと思います。

私は、事件現場に殺到した記者やレポーターの「メディアスクラム」を目の当たりにしました。上空を飛ぶヘリコプターの爆音が何週間も続きました。マスコミの取材攻勢や、追悼に訪れるファンの喧騒に苦しむ地域住民の皆さんに寄り添い、その声を届けてきました。

同じ桃山地域の居住する1人として痛感したことは、重大事件が発生した時、地域に住む市民の受ける被害は想像を絶するということです。そして、その方々は自分たちへの支援があと回わしにされているのではないかと受け止めておられるのです。

私自身、今回の事件を総括し、伏見区役所や保健福祉局の職員が地域に入って、献身的にきめ細かく支援されたことを高く評価し、敬意を表しています。ぜひ、これらの方々からの貴重な声を収集して、今後の教訓として生かして頂きたいのです。このことを心から要望させて頂きます。
 
以上で私の代表質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。 
 
201001代表質問記事
 
※翌日の京都新聞に写真入りで報道されました。これからも全力で頑張ってまいります!
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