吉田たかおのよしだッシュブログ

京都市会議員 (公明党)・吉田孝雄が日々感じたことを綴ります。

超・個人的オピニオン-4

2011.04.17 (Sun)
【吉田たかおの超・個人的オピニオン】(第4回)

?.京都市会改革の具体的提言

 私は、初当選以来、様々な議会活動を通して、京都市会活性化のために大胆な議会改革の重要性を痛感してきた。

 行政へのチェック機能を強化するとともに、立法機関である本来の機能を果たすべきであるとの思いで、2010年には市政初の議員立法「自転車安心安全条例」を提案し、10月に可決成立できたことは、大きなうねりの第一歩となったと確信している。

 2011年初頭に、議会基本条例の制定と市民参加促進を求める署名運動を実施したところ、何と6万名を超える方々のご賛同を頂戴した。

 こうした、熱いご期待に応えるため、「議員が何をやってるのやら、さっぱり分からない」と批判を受ける、不透明な情けない現状を改革し、どの議員が働いているのか、誰がさぼっていて、誰が役に立っているのか――という市民の厳しい視線を受け止め、透明性を推し進める議会に自己改革しなければならない。

 形式主義・前例主義に固執する今の発想自体をまず変えるべきである。

 議員定数や報酬をカットする等のスリム化を進めることは、議会の決意を促し、市民との連帯を深めるメリットがあることは明らかである。しかしながら、それだけでは、萎縮し劣化してしまう懸念が大きい。

 市民の声を受け止め、政策を立案し実行する“クリエイティブ”な議会に、今こそ生まれ変わるべきではないだろうか。

 いま、全国の地方議会では「議会基本条例」の制定が、燎原の火のように拡がっている。京都市も速やかに取り組むべきである。

 しかし、文言にとらわれるあまり、他の自治体を「丸写し」しては意味がない。中身が大事であることは明らかである。

 そこで、現時点で温めている私案をわかりやすい箇条書きで述べ、読者のご意見・ご叱声を頂きたい。

(1)市民参加・透明化促進(4案)

1.傍聴制限の緩和

 現在は本会議しか一般市民の傍聴が許されていない。これを改め、常任委員会や特別委員会の質疑も傍聴を可能とするべきと考える。市民の厳しい視線を避けてはならないと、強く訴えたい。

2.一問一答制度の確立と市民公開

 「議会は原稿を読むだけの学芸会である」というシビアな意見もある。緊張感ある質疑のために「一問一答制」の導入が叫ばれている。

 現在もテレビ中継されている本会議での一般質問(いわゆる代表質問)を一問一答制にするという意見もあるが、形式に堕する懸念があるので、私は現在実施している特別委員会の総括質疑を、広く市民に公開するべきではないかと考える。

 9月議会で「決算」特別委員会、2月議会で「予算」特別委員会が開催されており、そのメインイベントというべき市長や副市長との総括質疑があるので、これをテレビ中継すれば、市民の注目を集める臨場感ある一問一答質疑が展開されるのではないだろうか。

3.公開議会報告会を導入

 先進的な自治体では、地方議会の公開が進んでいる。「出前議会」などの名称で公開の議会報告会が開催されており、研究していきたい。

 私が考える具体案は、年4回開催される定例議会終了後の時期に、市内5会場で「タウンミーティング」形式で(できたら平日夜か土日に)開催するものである。

 これは、基本的に現在の5つの常任委員会単位で開催し、定例議会で審議された条例案や予算・決算案、あるいは一般質問での議題について報告するもので、各会派の代表が1名ずつ登壇して、会派の賛否についての報告をした後で、参加者と質疑応答を実施する。

 この「質疑応答」が大事である。紛糾しないようなルールづくりは重要であるが、議員が“鍛えられる”ことは間違いない。ぜひ実現するべきである。

 4.市民しんぶんや公式HP充実強化

 現在の広報媒体を活用し、各議員ごとの議案への賛否を公表していく必要も大きい。

 私は、それだけでなく、本会議や委員会の出欠・一般質問・討論演説等の活動の模様を、議会ごとの「通信簿」として公表するべきと考える。

 一挙に全てを実施することは不可能に近いが、着実にやれることから積み重ねていけばよい。ただし、行程表を明確にし、進捗状況を公開しなければならないと訴えたい。

 長くなるので、(2)項目である「議会活性化促進」のための3案は、次回(最終回)に掲載させていただく。

   (第5回に続く)