2009.10.16 (Fri)
10月16日、私・吉田たかおは京都市会第2会議室で開催された、20年度公営企業決算特別委員会の市長総括質疑で、門川市長に病院事業・地下鉄事業の決算等について質問しました。

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嬉しいことに、門川市長・副市長から前向きかつ踏み込んだ答弁を勝ち取ることができ、大きな前進となりました。
これからも現場第一主義でダッシュしてまいります。
下記に質問原稿と、答弁の主旨を掲載させていただきます。長い文章で恐縮ですが、関心のある方はお読みください。
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平成20年度・公営企業決算特別委員会市長総括質疑
吉田孝雄(公明党)
【はじめに】
公明党のラストバッターということで、緊張しておりますが、元気いっぱいに質問させていただきます。よろしくお願いいたします。
私ども公明党は、文化芸術の振興が京都活性化にとって不可欠であると確信し、具体的な提言を数多くさせていただいていることは、市長はじめ、理事者の皆さん、各会派の委員の皆さん方は、よくご理解いただいていることと存じます。
その末席につらなる1人といたしまして、およばずながら、詩の一節をご紹介させていただきます。
アメリカの民衆詩人ホイットマンは、「草の葉」という詩集で、次のように謳いました。
「さぁ、出発しよう! 悪戦苦闘を突き抜けて!
決められた決勝点は、取り消すことができないのだ」
この雄大なロマンにあふれた詩は「大道の歌」の後半部分にあります。ここで歌われた「取り消すことができない決勝点」とは何か。
私は、それは「京都市財政危機の克服」であると、確信しています。
今の苦境を乗り越え、再建を勝ち取って、まさに勝利の凱歌を高らかに上げたとき、昔あった「プロジェクトX」のような番組に取り上げられるくらいの、奇蹟のドラマとなるに違いありません。
それくらいの、歴史に残るくらいの苦闘を、市長を先頭に、歯をくいしばって闘っておられる職員の皆さんに、心から敬意を表するとともに、私自身も、微力ながら貢献させていただきたいと念願し、質問に入らせていただきます。
【モンスターペイシェントについて】
最初に、病院事業についてお聞きします。
人口減少社会に突入し、高齢化が進むなか、医療は大きな問題に直面しています。多くの自治体病院が経営危機に瀕しており、京都市立病院におきましても、厳しい局面にあることは、本日も多くの議論が交わされた通りと思います。
そんななかを、院長はじめ関係者の皆さんが、市民の命を守るため、昼夜を分かたずご尽力いただいており、感謝の気持ちでいっぱいです。
特に先日、局別質疑におきまして、院長が「他の病院が嫌がるようなことも、あえて引き受けていきます」と決意を吐露されまして、私は感動しました。
ぜひ、市民の方々が「市立病院に行きたい」「市立病院で良かった」と喜んでいただけるような、愛され信頼される病院になっていただきたいと、祈っております。
しかしながら、時代の激しい変化の中で、今までになかった問題が出て来て、対応が急がれるものも少なくありません。
その中でも、今、話題になっています「モンスターペイシェント」についてお聞きしたいと思います。
学校に保護者の方が怒鳴り込んでこられるようなケースが頻発して、「モンスターペアレンツ」と呼ばれていますが、病院に対しても、患者さんやご家族が文字通り「モンスター」となって押しかけるケースが増え、社会問題になっています。
この、「モンスターペイシェント」については、20年度はどのような実態があり、どのような対応をされてきたのか、今後の課題はどのような点であるか、お聞かせください。
(細見副市長答弁)
現状としては昨年度・今年度とも6件の報告を受けている。ダメージを受ける案件なので、医師の手を煩わせないよう、複数で対応する体制をとっている。
私は、この「モンスターペイシェント」は、2つのタイプがあると思っています。1つは、逆恨みか何かで、病院に悪意を持ち、やることなすこと気に入らずに、苦情を持ち込んでくるケースです。
この場合は、理不尽な言いがかりを繰り返すような、ある意味、犯罪的と言えるわけで、医師や看護師などにも危害が加えられる恐れもありますし、他の患者さんたちにも迷惑です。断固とした水際の対策が必要であり、これを着実にすすめ、現状に即して柔軟に対応していくべきと思います。
ただ、もう1つは状況が違って、患者さんやご家族が、治りたいという思いが強かったりして、無理を強要するようなケースが重なって、エスカレートする、ということも多いのではないでしょうか。
個人的なことで恐縮ですが、私の母親が8月に急性心不全で一時危篤状態に陥りました。
近所の民間病院にお世話になり、お陰様で今は退院しているのですが、そのときに隣の病室の患者さんのご家族が、執拗に担当医に食い下がっておられました。それがあまりに堂々めぐり状態で、ふと「モンスターペイシェント」という言葉がよぎったわけです。
ご家族にしてみたら、必死に訴えておられるので、理解はできないことも無いのですが、深夜勤務のお医者さんにとっては、ホントに大変な対応で、心身をすり減らしておられるだろうなと感じました。
そういう意味では、医療現場で苦情をエスカレートさせても、お互い何のプラスにはならないわけで、ちゃんとした仕組みをつくり、それを充実させるべきではないかと思うのです。
ぜひ、患者さんやご家族の不信感やわだかまりを受け止め、ヒアリングして、専門的な説明や助言をする窓口を、今以上に整備し、時代に即応していく必要があると考えますが、いかがでしょうか。
(細見副市長答弁)
現在リスクマネージャーを2名常駐させている。今後も充実してまいりたい。
【院内保育所委託見直しについて】
次に、院内保育所についてお聞きします。
医師不足・看護師不足の対策や待遇改善に資する「院内保育所」については、昭和52年という早い時期から開設をされておられるとお聞きしました。
こうした先進的な取り組み、そして関係者の長年の尽力に、敬意を表したいと思います。
ただ、書類審査のときに、4月から3月までの委託料の金額を電卓で計算したら1億円にのぼりましたので、この点について、市内や他都市の病院との比較を調べていただいたところ、かなり突出した額であるとのことでした。
また、平成16年度の外部監査の折の報告書を調べますと、監査人が「改善を要する事項」として、3点の問題提起をしておられます。
1つに、内部委託の運営は責任の所在がはっきりしない。2つめが、人件費をはじめ支出内容が不明朗になる。そして3つめが、「随意契約」は競争原理が働かない――というものでした。
私は、「随意契約ではなく入札にするべきである」という意見は、「透明化」が強く望まれている今の時代の流れからも、多くの市民の皆さんから賛同を得るのではないかと思います。
そこで、問題になるのは、他都市で同じような事例、すなわち、院内保育所の委託を、随意契約から入札にしたケースはあるのかどうか。また、それは成功しているのか、ということです。特に、実際に保育の質が低下して苦情が続出しているのかが大事です。いかがでしょうか。
いずれにしても、今後も議論を重ねて、長年貢献されてこられた方々の処遇を始め、納得できる結論を出していただく必要があると思います。京都市財政危機への思いはだれもが共有している訳ですから、粘り強い議論をお願いします。
(細見副市長答弁)
他都市の実績では名古屋と大阪で成果を挙げており、京都も成功すると確信している。近く導入する予定。
【パークアンドライドについて】
次は、地下鉄増収増客についてお聞きします。
私、大袈裟でなく、寝ても覚めても、地下鉄増収増客が、頭の中にずーっとありまして、最近は夢にも出てくるくらいでございます。
交通水道委員会でも、何度も具体的に提言させていただいておりますし、今議会の代表質問でも思いを訴えさせていただいたところ、踏み込んだ答弁をいただきました。
大いに期待しております。これからも、「責任を共有する」との思いで、いろいろと提言させていただき、増客を勝ち取ってまいりたいと念願しています。
そのなかで、公共交通増客のみならず、地球温暖化対策や渋滞緩和の切り札とのいうべき「パークアンドライド」ですが、先日の代表質問で、烏丸線十条駅近くの斜め久世橋ジャンクション有効利用という構想を申し上げました。
しかしながら、これは、すぐという訳にはいきません。長い時間がかかることは理解できます。
段階を踏んでいただき、たとえば、地下鉄竹田駅にある職員駐車場を、少しずつ整備して、有効利用していくということも1つかと思います。前向きな検討を深めていただきたいと、まず要望させていただきます。
【地下鉄集客について】
質問に移ります。1点目は、地下鉄出入口が地上ではなかなか目立たないことへの対策についてです。
「乗っておくれやす大作戦プロジェクト」の計画にも、「駅を中心とした案内表示の強化」とのテーマで、『地下鉄駅の場所をより分かりやすく表示することにより、利用者を積極的に駅へ誘導する』とあります。
ところが、現状では、地上にある地下鉄案内の看板が見にくい、海外の方をはじめ観光客に不親切ではないかという声をよくお聞きします。
景観とか、いろんな理由があるかとは存じますが、ぜひ、見つけやすい工夫を凝らすなど改善すべきではないでしょうか。この点は、市民から見て分かりやすく、インパクトになっていく事案ですので、非常に大事だと思います。
将来のためにも、全庁会議で検討していただき、前向きな推進をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
(由木副市長答弁)
ご指摘はもっともであり、具体的に取り組んでまいりたい。
【駅ナカビジネスについて】
次に、駅ナカビジネスについてお尋ねします。
駅売店の工夫や駅ナカスィーツ出店、ATMや自動販売機の導入、若手職員のブログでの情報発信など、多角的な取り組みが積極的に展開され、20年度決算では、前年度の約2倍との結果が出ています。これは大きく評価できると思います。
また、20年度から今年度にかけて継続して、総合企画局が主催した全庁から志願した若手職員のプロジェクトチームが推進されていますので、こことのタイアップも大事です。
機運を盛り上げ、本格的に具体的計画に着手していくときであると期待したいと思います。
25年度には5億円達成という目標を設定しておられるわけで、5年間で5倍という大変な数値ではありますが、私は、衆知を集め、市民参加を目いっぱい促進していけば、奇蹟はおこると確信しています。
そこでご提案したいのが、物販計画をより大胆に、同時に、より柔軟に、そして緻密に組んでいくべきではないかということです。
京都駅や三条京阪などで好評の「駅ナカスィーツ」についても、協賛していただいている企業が順番待ちとのことですから、前例にとらわれることなく、民間活力を重視し、智恵を絞り合ってはどうかと思うのです。
たとえば、和風スィーツは京都らしさがPRできるアイテムですし、今も女性客が行列をされているのをお見かけします。
女性の心をくすぐる工夫として、「わけありスィーツ」販売ディや、「プチスィーツ」のトッピングなどもおもしろいのではないでしょうか。
また、竹田駅では、3月に期間限定で駅ナカ物販の社会実験が実施されましたが、これで終わりではなく、中長期の計画を推進するべきと思います。
地下鉄の場合は、どうしても消防法の制限があって大変とのことですが、地上にある竹田駅では、クリアしているわけですから、物販計画を強化してはどうでしょうか。
スィーツの工夫、そして竹田駅などの新たな物販実施駅の拡充、この2点について、ご答弁をお願いします。
(由木副市長答弁)
現在、駅ナカ・オリジナルスイーツを公募中。ご提案はいずれも貴重なご意見であり、できることから積極的に取り組んでまいりたい。
【地下鉄救命市民チーム】
少し時間がありますので、最後に、私が市民の皆さん、とりわけ女性の方々から取材した際にお聞きしたアイデアを紹介させていただきます。
1つめですが、東京では、ラッシュを避けて早朝に通勤電車を利用し、会社近くの駅にあるカフェで、9時前まで悠々とモーニングを食べてから出勤される方が多いらしいです。いわゆる「駅ナカカフェ」を誘致してはどうかとアドバイスを頂きました。
2つめは、子育て中のお母さんが、ショッピングやエステなどの間、子どもさんを安心して預けられるような一時保育施設を、地下鉄駅構内に誘致したら、喜ばれるではないか、というご意見もありました。
3つめは、電車の到着合図の音響を工夫してはどうかというご意見です。全国各地の駅の発車音などを集めたCDも好評とのことですので、京都地下鉄も参入してはというユニークな提案ですが、私は面白いなと思います。
4つめは、小学生と保護者がペアで参加されるスタンプラリーを開催して、地下鉄めぐりをしてはどうかというものです。子どもさんが地下鉄に慣れていかれるチャンスとなれば、未来のお客様の開拓にも寄与するのではないでしょうか。
これら以外にも、思いもよらないアイデアが飛び込んでくるかもしれません。私なんか頭が固くて、もうダメです。
先の代表質問で、「仮称:地下鉄救命市民チーム」と勝手にネーミングしましたが、ようするに、主婦層の方々や学生さんなども、カンタンに参加できるような、飛び入り歓迎的な工夫で、お気軽に市民参加できる仕組みが大事だと思うのです。
いろいろとバラエティに富んだ工夫で、「駅ナカビジネス」の市民アイデアを広く募集すべきであると考えます。市長、いかがでしょうか。
(門川市長答弁)
様々なアイデアを提供していただき感謝したい。今後も市民の皆さんに主体的に参加していただくつもりである。
【まとめ】
これからも、市民の皆さんとひざづめで対話し、生の声をお聞きして、それを届けていこうと決意しております。今後ともよろしくお願いします。
以上です。ありがとうございました。

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嬉しいことに、門川市長・副市長から前向きかつ踏み込んだ答弁を勝ち取ることができ、大きな前進となりました。
これからも現場第一主義でダッシュしてまいります。
下記に質問原稿と、答弁の主旨を掲載させていただきます。長い文章で恐縮ですが、関心のある方はお読みください。
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平成20年度・公営企業決算特別委員会市長総括質疑
吉田孝雄(公明党)
【はじめに】
公明党のラストバッターということで、緊張しておりますが、元気いっぱいに質問させていただきます。よろしくお願いいたします。
私ども公明党は、文化芸術の振興が京都活性化にとって不可欠であると確信し、具体的な提言を数多くさせていただいていることは、市長はじめ、理事者の皆さん、各会派の委員の皆さん方は、よくご理解いただいていることと存じます。
その末席につらなる1人といたしまして、およばずながら、詩の一節をご紹介させていただきます。
アメリカの民衆詩人ホイットマンは、「草の葉」という詩集で、次のように謳いました。
「さぁ、出発しよう! 悪戦苦闘を突き抜けて!
決められた決勝点は、取り消すことができないのだ」
この雄大なロマンにあふれた詩は「大道の歌」の後半部分にあります。ここで歌われた「取り消すことができない決勝点」とは何か。
私は、それは「京都市財政危機の克服」であると、確信しています。
今の苦境を乗り越え、再建を勝ち取って、まさに勝利の凱歌を高らかに上げたとき、昔あった「プロジェクトX」のような番組に取り上げられるくらいの、奇蹟のドラマとなるに違いありません。
それくらいの、歴史に残るくらいの苦闘を、市長を先頭に、歯をくいしばって闘っておられる職員の皆さんに、心から敬意を表するとともに、私自身も、微力ながら貢献させていただきたいと念願し、質問に入らせていただきます。
【モンスターペイシェントについて】
最初に、病院事業についてお聞きします。
人口減少社会に突入し、高齢化が進むなか、医療は大きな問題に直面しています。多くの自治体病院が経営危機に瀕しており、京都市立病院におきましても、厳しい局面にあることは、本日も多くの議論が交わされた通りと思います。
そんななかを、院長はじめ関係者の皆さんが、市民の命を守るため、昼夜を分かたずご尽力いただいており、感謝の気持ちでいっぱいです。
特に先日、局別質疑におきまして、院長が「他の病院が嫌がるようなことも、あえて引き受けていきます」と決意を吐露されまして、私は感動しました。
ぜひ、市民の方々が「市立病院に行きたい」「市立病院で良かった」と喜んでいただけるような、愛され信頼される病院になっていただきたいと、祈っております。
しかしながら、時代の激しい変化の中で、今までになかった問題が出て来て、対応が急がれるものも少なくありません。
その中でも、今、話題になっています「モンスターペイシェント」についてお聞きしたいと思います。
学校に保護者の方が怒鳴り込んでこられるようなケースが頻発して、「モンスターペアレンツ」と呼ばれていますが、病院に対しても、患者さんやご家族が文字通り「モンスター」となって押しかけるケースが増え、社会問題になっています。
この、「モンスターペイシェント」については、20年度はどのような実態があり、どのような対応をされてきたのか、今後の課題はどのような点であるか、お聞かせください。
(細見副市長答弁)
現状としては昨年度・今年度とも6件の報告を受けている。ダメージを受ける案件なので、医師の手を煩わせないよう、複数で対応する体制をとっている。
私は、この「モンスターペイシェント」は、2つのタイプがあると思っています。1つは、逆恨みか何かで、病院に悪意を持ち、やることなすこと気に入らずに、苦情を持ち込んでくるケースです。
この場合は、理不尽な言いがかりを繰り返すような、ある意味、犯罪的と言えるわけで、医師や看護師などにも危害が加えられる恐れもありますし、他の患者さんたちにも迷惑です。断固とした水際の対策が必要であり、これを着実にすすめ、現状に即して柔軟に対応していくべきと思います。
ただ、もう1つは状況が違って、患者さんやご家族が、治りたいという思いが強かったりして、無理を強要するようなケースが重なって、エスカレートする、ということも多いのではないでしょうか。
個人的なことで恐縮ですが、私の母親が8月に急性心不全で一時危篤状態に陥りました。
近所の民間病院にお世話になり、お陰様で今は退院しているのですが、そのときに隣の病室の患者さんのご家族が、執拗に担当医に食い下がっておられました。それがあまりに堂々めぐり状態で、ふと「モンスターペイシェント」という言葉がよぎったわけです。
ご家族にしてみたら、必死に訴えておられるので、理解はできないことも無いのですが、深夜勤務のお医者さんにとっては、ホントに大変な対応で、心身をすり減らしておられるだろうなと感じました。
そういう意味では、医療現場で苦情をエスカレートさせても、お互い何のプラスにはならないわけで、ちゃんとした仕組みをつくり、それを充実させるべきではないかと思うのです。
ぜひ、患者さんやご家族の不信感やわだかまりを受け止め、ヒアリングして、専門的な説明や助言をする窓口を、今以上に整備し、時代に即応していく必要があると考えますが、いかがでしょうか。
(細見副市長答弁)
現在リスクマネージャーを2名常駐させている。今後も充実してまいりたい。
【院内保育所委託見直しについて】
次に、院内保育所についてお聞きします。
医師不足・看護師不足の対策や待遇改善に資する「院内保育所」については、昭和52年という早い時期から開設をされておられるとお聞きしました。
こうした先進的な取り組み、そして関係者の長年の尽力に、敬意を表したいと思います。
ただ、書類審査のときに、4月から3月までの委託料の金額を電卓で計算したら1億円にのぼりましたので、この点について、市内や他都市の病院との比較を調べていただいたところ、かなり突出した額であるとのことでした。
また、平成16年度の外部監査の折の報告書を調べますと、監査人が「改善を要する事項」として、3点の問題提起をしておられます。
1つに、内部委託の運営は責任の所在がはっきりしない。2つめが、人件費をはじめ支出内容が不明朗になる。そして3つめが、「随意契約」は競争原理が働かない――というものでした。
私は、「随意契約ではなく入札にするべきである」という意見は、「透明化」が強く望まれている今の時代の流れからも、多くの市民の皆さんから賛同を得るのではないかと思います。
そこで、問題になるのは、他都市で同じような事例、すなわち、院内保育所の委託を、随意契約から入札にしたケースはあるのかどうか。また、それは成功しているのか、ということです。特に、実際に保育の質が低下して苦情が続出しているのかが大事です。いかがでしょうか。
いずれにしても、今後も議論を重ねて、長年貢献されてこられた方々の処遇を始め、納得できる結論を出していただく必要があると思います。京都市財政危機への思いはだれもが共有している訳ですから、粘り強い議論をお願いします。
(細見副市長答弁)
他都市の実績では名古屋と大阪で成果を挙げており、京都も成功すると確信している。近く導入する予定。
【パークアンドライドについて】
次は、地下鉄増収増客についてお聞きします。
私、大袈裟でなく、寝ても覚めても、地下鉄増収増客が、頭の中にずーっとありまして、最近は夢にも出てくるくらいでございます。
交通水道委員会でも、何度も具体的に提言させていただいておりますし、今議会の代表質問でも思いを訴えさせていただいたところ、踏み込んだ答弁をいただきました。
大いに期待しております。これからも、「責任を共有する」との思いで、いろいろと提言させていただき、増客を勝ち取ってまいりたいと念願しています。
そのなかで、公共交通増客のみならず、地球温暖化対策や渋滞緩和の切り札とのいうべき「パークアンドライド」ですが、先日の代表質問で、烏丸線十条駅近くの斜め久世橋ジャンクション有効利用という構想を申し上げました。
しかしながら、これは、すぐという訳にはいきません。長い時間がかかることは理解できます。
段階を踏んでいただき、たとえば、地下鉄竹田駅にある職員駐車場を、少しずつ整備して、有効利用していくということも1つかと思います。前向きな検討を深めていただきたいと、まず要望させていただきます。
【地下鉄集客について】
質問に移ります。1点目は、地下鉄出入口が地上ではなかなか目立たないことへの対策についてです。
「乗っておくれやす大作戦プロジェクト」の計画にも、「駅を中心とした案内表示の強化」とのテーマで、『地下鉄駅の場所をより分かりやすく表示することにより、利用者を積極的に駅へ誘導する』とあります。
ところが、現状では、地上にある地下鉄案内の看板が見にくい、海外の方をはじめ観光客に不親切ではないかという声をよくお聞きします。
景観とか、いろんな理由があるかとは存じますが、ぜひ、見つけやすい工夫を凝らすなど改善すべきではないでしょうか。この点は、市民から見て分かりやすく、インパクトになっていく事案ですので、非常に大事だと思います。
将来のためにも、全庁会議で検討していただき、前向きな推進をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
(由木副市長答弁)
ご指摘はもっともであり、具体的に取り組んでまいりたい。
【駅ナカビジネスについて】
次に、駅ナカビジネスについてお尋ねします。
駅売店の工夫や駅ナカスィーツ出店、ATMや自動販売機の導入、若手職員のブログでの情報発信など、多角的な取り組みが積極的に展開され、20年度決算では、前年度の約2倍との結果が出ています。これは大きく評価できると思います。
また、20年度から今年度にかけて継続して、総合企画局が主催した全庁から志願した若手職員のプロジェクトチームが推進されていますので、こことのタイアップも大事です。
機運を盛り上げ、本格的に具体的計画に着手していくときであると期待したいと思います。
25年度には5億円達成という目標を設定しておられるわけで、5年間で5倍という大変な数値ではありますが、私は、衆知を集め、市民参加を目いっぱい促進していけば、奇蹟はおこると確信しています。
そこでご提案したいのが、物販計画をより大胆に、同時に、より柔軟に、そして緻密に組んでいくべきではないかということです。
京都駅や三条京阪などで好評の「駅ナカスィーツ」についても、協賛していただいている企業が順番待ちとのことですから、前例にとらわれることなく、民間活力を重視し、智恵を絞り合ってはどうかと思うのです。
たとえば、和風スィーツは京都らしさがPRできるアイテムですし、今も女性客が行列をされているのをお見かけします。
女性の心をくすぐる工夫として、「わけありスィーツ」販売ディや、「プチスィーツ」のトッピングなどもおもしろいのではないでしょうか。
また、竹田駅では、3月に期間限定で駅ナカ物販の社会実験が実施されましたが、これで終わりではなく、中長期の計画を推進するべきと思います。
地下鉄の場合は、どうしても消防法の制限があって大変とのことですが、地上にある竹田駅では、クリアしているわけですから、物販計画を強化してはどうでしょうか。
スィーツの工夫、そして竹田駅などの新たな物販実施駅の拡充、この2点について、ご答弁をお願いします。
(由木副市長答弁)
現在、駅ナカ・オリジナルスイーツを公募中。ご提案はいずれも貴重なご意見であり、できることから積極的に取り組んでまいりたい。
【地下鉄救命市民チーム】
少し時間がありますので、最後に、私が市民の皆さん、とりわけ女性の方々から取材した際にお聞きしたアイデアを紹介させていただきます。
1つめですが、東京では、ラッシュを避けて早朝に通勤電車を利用し、会社近くの駅にあるカフェで、9時前まで悠々とモーニングを食べてから出勤される方が多いらしいです。いわゆる「駅ナカカフェ」を誘致してはどうかとアドバイスを頂きました。
2つめは、子育て中のお母さんが、ショッピングやエステなどの間、子どもさんを安心して預けられるような一時保育施設を、地下鉄駅構内に誘致したら、喜ばれるではないか、というご意見もありました。
3つめは、電車の到着合図の音響を工夫してはどうかというご意見です。全国各地の駅の発車音などを集めたCDも好評とのことですので、京都地下鉄も参入してはというユニークな提案ですが、私は面白いなと思います。
4つめは、小学生と保護者がペアで参加されるスタンプラリーを開催して、地下鉄めぐりをしてはどうかというものです。子どもさんが地下鉄に慣れていかれるチャンスとなれば、未来のお客様の開拓にも寄与するのではないでしょうか。
これら以外にも、思いもよらないアイデアが飛び込んでくるかもしれません。私なんか頭が固くて、もうダメです。
先の代表質問で、「仮称:地下鉄救命市民チーム」と勝手にネーミングしましたが、ようするに、主婦層の方々や学生さんなども、カンタンに参加できるような、飛び入り歓迎的な工夫で、お気軽に市民参加できる仕組みが大事だと思うのです。
いろいろとバラエティに富んだ工夫で、「駅ナカビジネス」の市民アイデアを広く募集すべきであると考えます。市長、いかがでしょうか。
(門川市長答弁)
様々なアイデアを提供していただき感謝したい。今後も市民の皆さんに主体的に参加していただくつもりである。
【まとめ】
これからも、市民の皆さんとひざづめで対話し、生の声をお聞きして、それを届けていこうと決意しております。今後ともよろしくお願いします。
以上です。ありがとうございました。