吉田たかおのよしだッシュブログ

京都市会議員 (公明党)・吉田孝雄が日々感じたことを綴ります。

京都市会決算委員会市長総括質疑

2023.10.19 (Thu)
10月19日、私・吉田たかおは、京都市会本会議場で開催された決算特別委員会の市長総括質疑で、門川市長への質問に立ちました。

231019決算総括

市民の皆さんからお預かりした貴重な税金の使い道をシビアに検証し、京都活性化への政策を推進するため、真摯な議論を重ねています。決算の総括や行財政改革計画など第1分科会での局別質疑を基調としたほか、第2分科会で議論された課題にも言及して、総括質疑に臨みました。

下記に質問原稿と、答弁の主旨を掲載させていただきます。長い文章で恐縮ですが、関心のある方はお読みください。
 
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【令和4年度決算】
おはようございます。まず「令和4年度決算」を総括的にお聞きします。4年度は、21年ぶりに「特別の財源対策」から脱却し、令和3年度収支85憶の赤字から162憶改善して、77億円の「黒字」を達成することができました。

歳入においては、市税収入が3,119憶、これは対前年比99億の増ですが、それに加えて地方交付税852憶を確保できたことが大きく、一般財源収入が4,551億円となったのでございます。

また、歳出は、人件費や民間ビル賃料の削減やイベントおよび補助金の見直しと共に、行政サービスを見直し、受益者負担の適正化いわゆるスリム化によりまして、歳出総額は前年比1,125億の減である9,464憶となり、繰り越し財源79億を差し引いても77億円の黒字となりました。

この要因は、行政にかかわる全ての方のご尽力や市長のリーダーシップという点はもちろんですが、それ以上に、私は、多くの市民の皆様が、コロナや物価高騰の真っただ中で、歯を食いしばって、財政危機克服への施策であることをご理解しご協力して頂いて、努力を重ねてくださったことがもっとも大きな要因である。この1点を忘れてはならないと申し上げたい。

4年度は黒字ではありますが、過去の負債を返済していく段階でもあり、楽観はできないと思います。だからこそ、市民の皆様と希望を共有して、「はばたけ未来へ京プラン」で定めた8つの重点政策を丁寧かつ着実に推進し、市民の皆様の一層のご支持を深めていくべきではないか。いかがでしょうか。

≪門川市長答弁≫
市民の皆様のご理解とご協力に感謝したい。税収が減るとの懸念もあった中での増収に加えて、国や府と連携を深めて交付税が確保できた点も大きい。ふるさと納税も大きな力となった。これを今後のスタート台として取り組んでまいりたい。

【行財政改革計画の進捗】
次に、「行財政改革計画の進捗」についてお聞きします。令和3年に策定された本計画の遂行はこれからが正念場であり、痛みを伴う改革であることを忘れてはならないと思います。丁寧に誠実に説明責任を果たし、状況に応じた見直しや改善を積み重ねることが大事であると申し上げます。

どうしても、人件費削減がクローズアップされますが、職員のモチベーションが下がってしまうと、まわりまわって市民サービスの低下になってしまいかねません。だからこそ、「やり甲斐」と「手ごたえ」を共有し切磋琢磨できる職場風土が重要ではないでしょうか。若い世代の活躍の場を広げ、京都市の立て直しに誇りと意欲をもって働けるよう、知恵を絞って、職員力向上の施策を拡充して頂きたい。

同時に、「都市の成長戦略」は行財政改革と車の両輪です。わが会派は、これまでも、様々な場でこの点を論じてきました。

若い世代の定住促進のためにも、第1に、優秀でクリエイティブな起業家を支援するイノベーションの波を起こすこと、第2に、デジタル創造都市を具体的に推進すること、第3に、文化と経済を融合し新たな価値を創造するビジョンを掲げること――これらを掲げて、魅力ある都市に向かって邁進してほしいと申し上げたい。

行財政改革計画の力強い推進の中で、職員力向上の施策を拡充すること、都市の成長戦略を具体的に前進すること、この2点についてのご答弁を求めたいと思います。

≪門川市長答弁≫
コロナ危機と財政危機という重大な危機に向き合う責任を共有し、改革に向けて力を結集して前進したい。都市の成長戦略は極めて重要と認識し全力を挙げてまいりたい。

【保育士待遇改善と体育館エアコン】
私ども公明党は、「あれもできない、これもできない」と不平不満をあげつらって、追及や糾弾に明け暮れるのではなく、現場の声に寄り添って、見直しや改善を積み重ねることが大事であるとの確信で、コロナ禍や物価高騰対策について、緊急要望を提出し、直談判をしてまいりました。

そして、これらを受け本市でも、コロナ禍の3年半で30回を超える補正予算を組み、市民や事業者への支援をスピード感をもって進めてこられました。計画の推進に当たっては、様々な取り組みについても、状況を的確に判断し、「見直しや改善」を重ねていくことを求めたいと思います。

さて、先ほどの質疑で、市長から保育園への人件費補助6.5%から10%に拡充するとの答弁がありました。大変に良いことと思っております。

私ども公明党も、保育園連盟の皆さんをはじめ、様々な方々からご要望をお聞きしており、保育士待遇改善や保育園運営への支援への取組を予算要望や委員会質疑の場で訴えてきました。

第2分科会の局別質疑でも多くの議論があったとお聞きしておりますが、先ほども11月に補正予算を出されると答弁がありましたので、委員会の場などで詳細の質疑があると思います。スピード感をもって進めて頂きたい。その点を要望いたします。

また、同じく第2分科会の教育委員会への質疑において、普通教室の空調更新、体育館への空調設置について、迅速に取り組むべきという議論がなされてきましたが、この「学校体育館のエアコン設置」については、わが会派は平成30年以降、毎年の会派予算要望で繰り返し要望してきたものであります。

今年の夏の猛暑は大変でありました。来年も同じ状況が続くことが懸念されます。子どもたちや教職員のいのちを守るという視点に立てば、待ったなしの状況ではないでしょうか。今回、私は第1分科会でしたので、教育委員会に質疑できませんでしたが、第2分科会でこの問題を取り上げられた点を踏まえ、改めてお聞きします。

災害時には避難所になるという点からも、体育館が地域の防災拠点として果たす役割は極めて大きいと思います。多額の予算が必要になるとは思いますが、ぜひ前向きに取り組むべきと考えます。いかがでしょうか。

≪門川市長答弁≫
学校の空調は重要な問題と認識している。教室の老朽化対策を優先する方針であるが、災害時の避難所となる体育館のエアコン化の重要性にかんがみ、具体的に検討したい。

【消防局の決算】
最後に、「消防局の決算」について、何点かお聞きします。まず何より、市民の生命と財産を守るため、文字通り命がけで使命を自覚し尽力する現場の隊員の皆さんや、サポートする事務方の皆さんに敬意を表したいと思います。

令和4年度は、新型コロナ対応で救急隊編成を拡大されました。自ら感染のリスクがありながら、感染の可能性のある方やご家族のため、そしてまた、それ以外に、急病や事故にあった市民のため奮闘されたことを特筆したいと思います。

また、4年度は隊員の勤務体制を三部制から二部制に変更されました。局別質疑では、心身の健康のためのサポートを充実し、メンタルヘルスにも注力して頂きたいと申し上げたところでございます。

また、救急安心センター「#7119」は、制度開始3年目で、順調に拡大しているとのことでありました。これは、市民に安心感を提供する点で、きわめて大切な事業であり、安易な通報による出動を抑止する効果も期待されます。市民への広報周知の拡充もお願いしたい。

そして、消防車両・救急車両の新規導入や修繕については、安全管理と経費削減のバランスが大事です。4年度の実績を今後の更新や修繕の計画に生かして頂きたいと思います。ヘリコプター維持管理も大きな意義がありますので、無事故・安全と共に、効果的な運用を求めたいと存じます。

以上の点、隊員をはじめとする職員のサポートの充実、救急安心センターの拡充、消防や救急車両の整備・維持管理、これらを拡充することについてご答弁を求めます。

≪門川市長答弁≫
職員へのサポートと消防車両などの更新・維持管理は今後とも充実してまいりたい。#7119も市民に安心を届けるべく広報に努めます。