吉田たかおのよしだッシュブログ

京都市会議員 (公明党)・吉田孝雄が日々感じたことを綴ります。

2020年9月市会本会議代表質問

2020.10.04 (Sun)
令和2年10月1日、私・吉田たかおは京都市会本会議場で代表質問に立ちました。

新型コロナとの戦いの中で、市民の命と暮らしを守るための政策推進が喫緊の課題です。感染拡大防止と社会経済活動の両立という未曽有の難局にあって、追及や糾弾に終始するのではなく、「共生社会」を志向した提言を具体的に論じたものです。

201001代表質問写真
 
嬉しいことに、門川市長はじめ理事者から前向きな答弁を勝ち取ることができました。下記に質問原稿と答弁の趣旨を掲載させていただきます。20分間の長い文章で恐縮ですが、関心のある方はお読みください。

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伏見区選出の吉田孝雄でございます。公明党京都市会議員団を代表し、かわしま優子議員、兵藤しんいち議員と共に、市政一般について質問いたします。市長並びに理事者に於かれましては、誠意あるご答弁をお願いいたします。

【令和元年度決算と財政運営】
まず、令和元年度決算と財政運営についてお聞きいたします。令和新時代は新型コロナウィルスとの戦いの渦中で幕を開けました。私たちは、まさしく人類史的な一大危機に直面しているといっても過言ではありません。

財政非常事態宣言下で、「安心安全、子育て環境日本一」と「世界の文化首都・京都、市民の豊かさ実感」そして「参加と協働、自分ごとみんなごとのまちづくり」の3つの視点を重視して編成された元年度予算の執行に当たっては、縦割りの弊害を克服するべく施策の融合を重視し、丁寧な「見える化」に挑戦した1年であったと思います。私ども公明党議員団は、どこまでも市民の生活実感に裏付けられた議論を通して建設的な政策提言を積み重ねてまいりました。

市民の皆さんからお預かりした大切な税金がどのように使われ、どのような効果を出したのか、未来への先行投資はどうであったのかなど、決算を検証することは来年度予算編成だけでなく、京都の未来にとって大きな意義があると確信します。

現在世界的なパンデミックとなっている新型コロナの影響は、本年3月までの元年度決算においては、宿泊税と公営企業の減収が総括されていますが、今年度は大幅な税収減は間違いありません。

7月特別市会の補正予算で令和2年度当初予算を見直し、思い切った減額補正を敢行されました。この大胆な決断を評価するものですが、一方で、今後の在り方として十把一絡げに不要不急と即断して緊縮することは、将来への禍根となると懸念する指摘もあります。要は、大胆な選択と集中を決断する中で、見える化を促進して市民理解を求めることが大事と申し上げたい。

長期ビジョンを見すえ、来年度予算へバランスを持った政策判断が重要です。元年度決算の市長ご自身の評価、そして財政再建と事業推進のご決意を表明して頂きたい。いかがでしょうか。

≪門川市長答弁
本市は1人当たりの市税収入が少なく財政基盤がぜい弱であるが、福祉・教育・子育て支援の充実に努めている。財源不足を補うため行財政改革を徹底し、公債償還基金を取り崩している中で、コロナの影響で大幅減収が見込まれる厳しい状況にある。500億円の巨額の財源不足という危機的な実情にあるが、市民の命と暮らしを守るため、原点に立ち返って再点検し持続可能な行財政確立に努めてまいりたい。 

【新型コロナ感染拡大防止と経済再起動の両立】
次に、新型コロナ対策についてお伺いします。コロナとの戦いは長期戦であります。京都市に於いても医療機関や学校でもクラスタが発生してしまいました。感染された方やご家族に心よりお見舞い申し上げたいと思います。今なお闘病中の方もおられます。1日も早いご快癒を祈ります。

感染者や濃厚接触者の方の感染経路を確認する調査は、私たちの想像を超える大変な労力に違いありません。患者さんやご家族に寄り添って、きめ細かく支える関係者の皆さんに感謝申し上げ、敬意を表します。

現在の体制を拡充して感染拡大防止対策に先手を打って頂きたい、これは京都市民の総意だと確信します。感染リスクと戦いながら患者さんや高齢者、子どもたちのために働く医師や看護師、介護職員の皆さん、保育士さん、児童館職員の方々などのメンタルケアが重要です。本市でも惹起した風評被害は決して繰り返されてはならないと痛感します。

今後、ワクチンや治療薬の開発が進むと思いますが、未だ決定的な道筋は示されていません。三密を避ける新しい生活様式を多くの方が心がけ、支え合っていくことがベースとなる中で、保健所や医療機関、介護施設等への一層の支援が求められます。これから寒い季節になり、インフルエンザ予防接種の需要も出てきます。国や府と連携した取り組みの強化を求めます。

8月に伏見区の介護施設に伺い、懇談させて頂きました。行政の支援に感謝されておられましたが、その中で特に重視されていたのが、徹底した予防策であります。ウィルスを通さない防護服や保護メガネ、とりわけ手袋などは必需品です。先日歯科医師会の先生方とオンラインで懇談した際も、手袋不足への懸念を指摘されていました。これらが品薄状態になって混乱しないよう、今から現場の声を把握して府と連携を重ね、先手を打って頂くことを強く求めます。

一方で、社会生活の再開は大きな課題です。経済の破綻はあってはなりません。かろうじて踏みとどまっている中小企業の皆さんから声なき声が聞こえてきます。一部から政府や行政が後手を踏んでいるとの批判が出ており、忸怩たる思いです。多くの事業者が希望と期待を持てる独自の経済対策を、今後も時機を逃さず的確に打って頂きたいと思います。
 
201001代表質問パネル
 
公明党は先月の党大会で、感染拡大防止と社会・経済活動の両立を目指すポストコロナ時代の新しい社会像を提示しました。新しい社会像とは、コロナ禍で突きつけられた諸課題の克服に向けた将来ビジョンであり、1つは人間主義に立脚した「生命尊厳の社会」、2つは感染症のダメージを克服し安心安全の社会を再構築する「しなやかで強靭な共生社会」、そして3つめは社会的分断や格差拡大を抑えるという「創造的包摂社会」の3つの視点です。
 
経済再起動と社会生活の再開の段階では、目に見える活性化策とともに長期的視野にたったビジョンのバランスが問われます。府や国との連携を深める中で、逆にリードするくらいの積極策で感染拡大防止と社会活動再起動を加速し、市民に安心を与えて頂きたい。市長のご決意をお伺いします。
 
≪門川市長答弁≫
ご提案の「3つの社会像」は極めて重要な視点。市民に安心していただく感染防止を徹底するとともに、京都の強みを生かした経済活動のため府や国との連携を密にし、積極的に提案を行ない全力を尽くして逆境を乗り越えてまいりたい。 
 
【障がいのある方の新型コロナ対策】
次に、障がいのある方への新型コロナ対策についてお尋ねします。公明党京都府本部はこの夏、20を超える各種業界団体の方々と政策要望懇談会を開催しました。

ソーシャルディスタンスに配慮し、ある時は広い場所で距離を保ってアクリル板越しに意見交換し、ある時はオンラインを介してリモート会議を実施するなど工夫を重ねたところ、各団体の方々から貴重な現場の生の声をお聞きし、先の見通せない中を懸命に奮闘されている実態への認識を新たにすることができました。

その中でも特に、京都府自閉症協会の方々との懇談では、コロナ禍に直面する極めて深刻な不安の声が寄せられました。万が一、自閉症スペクトラム障害の方が感染された場合、受け入れる医療機関の体制は大丈夫なのか、あるいは保護者が感染して入院され場合は、当事者本人のみが自宅待機することは不可能であるが、その場合の対策は十分なのか等々、様々な切実な不安と戦いながら日々を過ごしておられるのです。

京都市では、感染リスクと戦いながら寄り添い支えている事業所への工賃助成に加え、マスクや消毒液の配布を継続してこられました。7月特別市会では、事業所に通うことをためらう当事者やご家族に配慮し、訪問などのアウトリーチ型の支援やオンラインなどのコミュニケーション型支援への補助が予算化され、準備が進められています。

現在、京都市版の事業所向けガイドラインが示されているとお聞きしていますが、とかく受け身的立場を余儀なくされる障がい者やご家族に対しても、分かりやすくまとめたフローチャート付きのガイドラインを提供することも必要ではないでしょうか。

いま街中で、マスクを着用していない人が白い目で見られるような風潮が見受けられます。しかし、自閉症スペクトラム障害などの発達障害や知的障害の方々など、止むを得ない理由で「着けたくてもできない」人がおられることを忘れてはならないと思います。相手の立場を尊重して支え合い、寄り添っていく共生社会を構築していくためにも、今この時にこそ、行政が積極的に障がい者支援の施策を推進し、一般の市民にも共感して頂けるよう、わかりやすく広報啓発するべきではないかと申し上げたい。そこでお伺いします。

コロナ禍で不安な日々を過ごす障がいのある方やご家族への支援を強化する中で、ご家族向けの簡便なガイドラインの提供などのきめ細かな施策展開と、地域で共生していくための環境整備、とりわけ幅広い市民に届く広報周知などを拡充するよう求めますがいかがでしょうか。ご所見を求めます。
 
≪村上副市長答弁≫
コロナ禍にあって不安をお持ちの障がい者やご家族に安心していただけるよう、ご指摘の「家族向けガイドライン」を作成するほか、障がい者団体から直接ご意見を聞き、具体的な広報に力を入れるなど、共生社会の実現に取り組んでまいりたい。 

【Withコロナ時代の自転車政策】
次に、Withコロナ時代の自転車政策について質疑いたします。私ども公明党議員団は、議員提案の自転車安心安全条例や交通安全基本条例制定をリードするとともに、多世代にわたる交通安全教育の拡充、自転車走行環境の拡大など、本市の自転車政策充実への提言を積み重ねてまいりました。

先日、自転車活用推進研究会の理事の方とお会いし、現状の課題や今後の方向性などについて意見交換しました。大宮交通公園を再整備し、令和3年に開業する予定のサイクルセンターについても、全国の識者や自治体の自転車政策担当者が注目されているとのことでした。「仏作って魂入れず」にならないよう、専門の方々とも連携を重ねて、あらゆる世代の方が楽しく交通マナーを学び自転車の魅力を体験できる「市民のため」のセンターとなることを強く求めます。

今後はWithコロナ時代の自転車政策が重要となってきています。三密を避けるために満員電車の利用から自転車通勤にシフトチェンジした方が増えてきています。子どもたちの安全のためにも、自転車走行環境整備やマナー向上策の充実をお願いしたいと思います。そのうえで、2つの施策を提案させて頂きます。
1つは、都市における新たな移動手段として注目されている「シェアサイクル」を本格的に検討して頂きたいという点です。

国土交通省が、本年の6月から7月にかけて「新型コロナ危機を契機としたまちづくりの方向性」について様々な分野の有識者に個別ヒアリングを実施し、まちづくりと一体となった持続可能な交通体系の構築のための論点整理を行ないました。その際に「自転車、シェアリングモビリティなど、多様な移動手段の確保や自転車が利用しやすい環境整備が必要」との方向性が示されました。

国の「シェアサイクルの在り方検討委員会」が今年度末を目途に一定の取りまとめがされる予定でもあります。先月、大阪市の事業者を訪れて取材したところ、営業マンが担当エリアをきめ細かく回る利便性の高いツールとして活用されているという点や、通勤や買い物の足としても需要があるとお聞きしました。

諸外国や国内の先進事例を研究し、課題なども抽出する中で、識者や業界とも連携し、長期的なトータルビジョンを志向するべきであると申し上げたいと思います。

2つめは、内外の観光客への斬新な独自サービスの1つとして「自転車観光」に力を入れて頂きたいという点です。皆さん、「散走」という言葉をご存知でしょうか? 「散歩」と同じように、気ままに自転車を走らせる「散走」は、ツーリングと違って移動を目的としません。スケジュールを守ることを優先する従来の発想から転換し、「気ままな」「気軽な」「気兼ねしない」自分のペースの観光を楽しんでもらう、そういう企画がこれから受け入れられるのではないでしょうか。

しまなみ海道や琵琶湖周遊、百舌鳥古墳群など、スケールの大きな成功事例は多いです。京都は、街角や路地裏にプラスして郊外の大自然を組み合わせることができるので、まさに「京都ならでは」の多彩な魅力を感じてもらえるのではないかと思います。

三密を避ける斬新な観光として大きな可能性を秘めている「散走」が定着し拡大していけば、既存のレンタサイクル事業者さんや先ほど論じたシェアサイクルとも、上手く連動できると期待しています。ぜひ、多角的な関係者との協議を本格的にスタートして頂きたい。

Withコロナ時代の自転車政策として「シェアサイクル」と「自転車観光」に光を当て、市長のリーダーシップで本格的検討を開始するべきであると思いますがいかがでしょうか。

≪門川市長答弁≫
本市では総合的な自転車政策に力を入れてきた結果、自転車事故はピーク時の3割以下に減少し、保険加入率も大きく増加するなどの成果を上げた。自転車は新しい生活様式につながる。ご提案の「シェアサイクル」と「自転車観光」はWithコロナ時代の政策であり、「次期自転車総合計画」に位置付けて具体的に推進してまいりたい。

【街角スマホ充電サービス】
次に新しいアイデアを提案いたします。Withコロナ時代に先駆けて、街角や駅などでスマホを充電するサービスを検討してはどうかというものです。

コロナ禍によってインバウンドの方々の姿が消え、今後の展望は全く立っていません。観光関連事業者の皆さんは極めて厳しい苦境に耐えておられる中、「GoToトラベル」や「GoToイート」などの取り組みが進められています。近場を往来して、普段は見逃していた身近な史跡や名所の魅力を発見する旅は、リーズナブルで健康的な観光として今後の可能性があると思います。

先日、大阪の自転車政策や観光スポットを現地調査しましたが、繁華街では各店舗で消毒液やアクリル板など懸命に企業努力をしておられました。少しずつ街角に繰り出す人は増えているとのことですが、最盛期からは程遠い実情です。多くの方が人の心を打つ工夫を模索しておられるのではないでしょうか。

そこで、スマホやタブレットを情報源に京都市を訪れる方のために、街角で手軽にスマホを充電できるサービスに着目してはいかがでしょうか。観光スポットなど人々が滞留される場所や地下鉄の駅など、いろいろ工夫できると思います。

東京都は、平成27年に太陽光パネルからの電気でスマートフォンなどの充電が手軽にできるソーラー充電式スタンド「シティチャージ」を、東京タワーなど都内の観光地6か所にモデル設置されました。

また、神戸市は昨年、モバイルバッテリーをシェアするサービス「チャージスポット」をスタート。市役所やインフメーションセンター、地下鉄の駅など5か所に6台のデジタルサイネージ機能が付いた最新の機器が設置されています。 
確かにコストパフォーマンスや維持管理など、シビアに研究すべき課題はあると思います。しかし、技術は日進月歩で進んでいきます。民間活力とタイアップして時代を切り開いた事例は枚挙にいとまはありません。

公明党青年局の調査によると、若者の要望が多い政策としてWi-Fi環境の整備とともに屋外で充電できる機器の設置が挙げられています。このようなサービスが定着すれば、スマホを片手に市内を周遊する内外の観光客だけでなく、営業マンや買い物客など幅広い市民の皆さんからも喜ばれるのではないでしょうか。

少なくとも、私がヒアリングした老若男女の市民の方は異口同音に「こんなサービスがあったらありがたい」と評価して頂いています。また、ある方は「激甚災害に直面した際に公共の充電スポットがあることは、大きな意義があるのではないか」と期待しておられました。民間活力の活用は大きな可能性があると申し上げたい。そこでお聞きします。

京都に観光客が戻ってきて頂くための戦略として、また市民の利便向上の先行投資として、スマホ充電サービスの導入を検討して頂きたい。いかがでしょうか。ご答弁を求めます。

≪岡田副市長答弁≫
スマホは情報化時代に欠かせないツールであり、Wi-Fi環境整備に取り組み市民や観光客の利便向上に努めてきた。ご提案の趣旨を踏まえ、民間活力を利用した他都市の事例を参考として、環境整備に努めてまいりたい。

【重大事件の地域住民への支援(要望)】
最後に要望をさせて頂きます。昨年7月、私の地元・伏見区桃山でアニメーション会社が放火され、36人もの尊い人命が失われるという悲劇に見舞われました。心よりお悔やみ申し上げます。

京都市として再発防止への取り組みを重ねる中、被害を最小限に抑える防犯・防火の在り方への協議が重ねられ、本年3月「火災から命を守る避難の指針」が策定されました。それに加え、被害者やそのご家族などへの支援や地域住民への配慮についても、徹底した検証と対策を求めたいと思います。

私は、事件現場に殺到した記者やレポーターの「メディアスクラム」を目の当たりにしました。上空を飛ぶヘリコプターの爆音が何週間も続きました。マスコミの取材攻勢や、追悼に訪れるファンの喧騒に苦しむ地域住民の皆さんに寄り添い、その声を届けてきました。

同じ桃山地域の居住する1人として痛感したことは、重大事件が発生した時、地域に住む市民の受ける被害は想像を絶するということです。そして、その方々は自分たちへの支援があと回わしにされているのではないかと受け止めておられるのです。

私自身、今回の事件を総括し、伏見区役所や保健福祉局の職員が地域に入って、献身的にきめ細かく支援されたことを高く評価し、敬意を表しています。ぜひ、これらの方々からの貴重な声を収集して、今後の教訓として生かして頂きたいのです。このことを心から要望させて頂きます。
 
以上で私の代表質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。 
 
201001代表質問記事
 
※翌日の京都新聞に写真入りで報道されました。これからも全力で頑張ってまいります!