吉田たかおのよしだッシュブログ

京都市会議員 (公明党)・吉田孝雄が日々感じたことを綴ります。

2018年本会議代表質問

2018.05.22 (Tue)
平成30年5月22日、私・吉田たかおは京都市会本会議場で本会議代表質問に立ちました。

100万人訪問調査運動をとおして、庶民の生の声を真正面から受け止め、「子ども医療費支援」「ヘルプカード導入」「インバウンド施策」「コンテンツ産業拡充」など、生活実感にあふれた政策課題を取り上げたのです。  

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嬉しいことに、門川市長はじめ理事者から前向きな答弁を勝ち取ることができました。 市民生活にとって重要な提言であることを証明できたものと、確信しています。これからも現場第一主義でダッシュしてまいります。

下記に質問原稿を掲載させていただきます。16分間の長い文章で恐縮ですが、関心のある方はお読みください。

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伏見区選出の吉田孝雄でございます。この後に登壇する青野仁志議員と共に、公明党京都市会議員団を代表して、市政一般について質問いたします。市長並びに理事者におかれましては、誠意あるご答弁をお願いします。

【知事選挙の総括と今後の子育て支援施策について】
まず、京都府知事選挙の総括と今後の子育て支援について申し上げます。4月8日の知事選挙で、公明党は西脇隆俊氏を自民党、当時の民進党などと連携して支援しました。これは、活力みなぎる京都の未来のため、一党一派に偏らない幅広い政治勢力を包括する首長が議会と切磋琢磨するあり方がベストであると判断したからに他なりません。

西脇新知事の誕生を機に、府市協調が今まで以上に進む「進化」、そして、いっそう深まる「深化」、この2つの「しんか」を求めるものです。そしてそれが、京都活性化の「真価」を発揮して、地方創生の最先端を切っていくと確信し、府市協調を支えていく決意でございます。

西脇知事のマニフェストでは、防災減災、生活の安心安全、共生社会の実現、経済成長、文化振興など重要な課題を提起されています。その中でも社会保障とりわけ「子育て支援」は切実であり、少子化対策の喫緊の課題であります。
公明党は全国3千人の議員が「100万人訪問調査活動」を実施していますが、アンケートに協力していただいた伏見区の子育てママから、「子ども医療費」の拡充を求める声が多く寄せられました。

この点について、我が党は市会と府会が連携して毎年の予算要望で取り上げていますが、特に近年は力を入れています。今年の2月議会でも、府会で小鍛治議員が質問し、山田前知事が京都市との協議の場を設けると正式に表明されました。市会でも湯浅議員の質問に対し、門川市長が「子ども医療費の負担軽減を平成31年度末までの実現を目指す」と具体的に答弁された経緯があります。

西脇新知事は、就任直後の京都新聞のインタビュー記事で子ども医療費助成の充実に意欲を示し、「対象年齢や補助額を手厚くする政策パッケージを打ち出す」と述べられました。大いに期待しています。

先に紹介した訪問調査活動の折りにも、「現行の通院費は1つの医療機関あたり0歳から3歳まで200円が3歳から中3まで一律3,000円となるのは、学齢期前の子育て世代に負担である」との声が寄せられました。平成24年2月市会において全会一致で採択された「子ども医療費支給制度に関する決議」でも、「受診機会の多い低年齢層から支援の拡充を図る必要がある」と明記されています。6歳までの未就学児を対象とした拡充を検討していただくことはできないのでしょうか。

そこでお伺いします。市長と知事によるトップ会談を早急に開催して、そこで「子ども医療費拡充」を第1のテーマとし、市会決議を踏まえた具体的な協議を進めていただきたい。いかがですか。ご決意を伺います

≪門川市長答弁≫(主旨)
子ども医療費制度の重要性を重視し、現場レベルで対象年齢や自己負担額を調整・協議したうえで、西脇知事とひざを突き合わせ検討し、実現してまいりたい。

【ヘルプカードの導入について】
次に、共生社会の実現への施策を提案します。私ども公明党議員団は、本年2月「SDGsの推進に向けた政策提言」を取りまとめ門川市長に提出しました。「誰ひとり置き去りにしない」との基本理念のもと国連が持続可能な開発目標SDGsを明確にしたことを受けて、京都市が本格的な推進に着手するよう提案したものです。

この「誰ひとり置き去りにしない」との理想と相通ずるスタンスで、現在「ヘルプマーク」が浸透しつつあります。ヘルプマークは、義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、妊娠初期の方のほか、発達障害、精神障害や知的障害がある方など、外見からは障害の有無がわからない方々が、周囲に援助や配慮を必要としていることを知らせることで、適切なサポートを受けやすくなるような意思表示のかたちとして、平成24年に東京都が導入したことを皮切りに各地に拡大したものです。

京都府でも平成28年度に導入されるなど、全国20都道府県で推進され、今なお広がりを見せています。ただし、利用者からは「認知度が低い」とか「自治体を越えて移動する際にも使えないか」といった声が上がっていることも事実であり、今後の大きな課題であることは間違いありません。

昨年、長年公明党に期待を寄せて下さっている伏見区の女性からご相談いただきました。この方は障がいのある子を持つ母親で、災害や犯罪被害などの緊急事態に遭遇した際や発作を起こした時などに、自らの障がいの状況や連絡先などを、周囲の人が速やかに理解できる工夫が大事であり、他都市でも導入されている「ヘルプカード」を京都市でも発行してほしいとのこと。

この切実な声を、昨年の教育福祉委員会で紹介し、関係機関とも協議をしていましたが、様々に調査を重ねると宇治市・堺市・神戸市・西宮市・池田市・川口市・宇都宮市・北九州市・熊本市などの自治体でここ数年大きく普及が進んでいることがわかりました。

本年4月5日付の公明新聞にも、茨城県稲敷市の記事が掲載され、障がい児に対し周囲の人が手を差し伸べやすい環境のためにヘルプカードが導入されたとのことで、「小さな思いやりが増えるといいね」とお母さんが喜んでおられたというのです。各自治体では、駅のポスターに掲示したり動画でPRしたり、HPからダウンロードできるよう工夫が凝らされ、着実に前進していると実感します。

京都市では、災害時に自ら避難することが困難な、いわゆる災害弱者といわれる方々への避難誘導などを視野に入れた「安心カード」を消防局が配布してきました。先進的な取り組みではありますが、保健福祉行政との連動を図ることで、国のヘルプマーク制度とのスムーズな融合が実現すると期待されます。

障がいのある方や難病患者さん、妊娠初期の方への支援策として、「ヘルプカード」にグレードアップすることを視野に入れ、局を超えた本格的な検討をすることが、共生社会への本格的な第一歩となるのではないでしょうか。

そこでお聞きします。障がいのある方など援助を必要とする人が安心して外出できる社会の構築を加速するため、周囲の理解を促進する「ヘルプカード」を、京都市においても導入するべきであると考えます。いかがですか

≪村上副市長答弁≫(主旨)
ヘルプカードは大変に有益と認識。障害者などの意見を十分に聞いたうえで、現在の「安心カード」と「ヘルプカード」を統合した「京都版ヘルプカード」を作成する。

【観光振興とりわけインバウンド施策について】
次に、観光振興とりわけインバウンド施策についてお聞きします。昨年12月、キャンパスプラザ京都で開催された「京都から発信する政策研究交流大会」を見学しました。これは、京都の28大学56グループの学生が観光や福祉などの政策テーマを研究した成果を発表するもので、毎年楽しみに参加させていただいています。今年度は、京都産業大学のゼミが「観光で京都がパリに勝つために」とのテーマで研鑽した事例がありました。

私は、「パリに京都が勝つ」というユニークかつ野心的な問題意識に驚き、その心意気に拍手を送りました。そして、そこで大事なポイントと提起された「Wi-Fi」と「外国語対応」という2つについて色々と調べたところ、有意義な着眼点だと気づきました。そこで、私なりにアレンジして提案させていただきたいと存じます。

1点目のWi-Fiについてですが、パリでは空港やホテル、ファストフード店、公園や図書館などの公共施設だけでなく主要観光地でも無料Wi-Fiが利用できるなど普及し定着しています。

これに対し、日本では7年前の観光庁の調査で、インバウンドの声として「Wi-Fiがつながりにくい」との苦情が多いと紹介されていました。こうした状況を重視し、京都では「京都Wi-Fi」が平成24年から実用化され、着実に拡大しています。現在、商業施設約1,500ヶ所のほか、地下鉄駅やバス停約400ヶ所、提携コンビニ119ヶ所、公共施設95ヶ所に設置されていますが、宿泊施設では旅館で31件、簡易宿所17件という実態にとどまっています。

インバウンド受け入れ環境の充実を支援するため、今年度予算で「外国人観光客受入環境整備補助金制度」がスタートしました。京町家の風情を活かす旅館をはじめとする宿泊施設が、京都Wi-Fiを導入する際に助成するなどの支援を行なってはいかがでしょうか。内外の観光客からの要望の多いWi-Fiの普及が、今以上に加速すると期待します。

2点目は外国語対応です。パリでは、「Do you speak Tourist?」という事業を展開し、16ヶ国の外国人観光客への接客マニュアルを整備するとともに、9ヶ国語対応のアプリがダウンロードできるサービスが功を奏しているとのことで、満足度 が94%という高い数字を誇っています。

京都市では、宿泊事業者対象の支援策として「外国語研修」や「5ヶ国語コールセンター」が整備されていますが、よりいっそうの充実が望まれるところです。具体的に提案しますと、旅館や民泊などの宿泊施設やレストランなどの飲食店、お土産屋さんなどの小売店が、タブレット機器などを用いて、メニューや商品のポイントを解説するパンフレットを多言語に対応する際、分かりやすく翻訳する作業に対して助成したり、運用面のサポートを手厚くするなどの制度を検討してはいかがでしょうか。

以上、何点か申し上げました。インバウンドの受け入れを充実強化するうえで、Wi-Fiの整備や外国語翻訳作業への支援など、柔軟かつ具体的な制度設計を構築していただきたいと考えます。いかがですか

≪岡田副市長答弁≫(主旨)
吉田議員の提案をはじめ、外国人観光客のニーズに答える施策を実施して、インバウンド受け入れ環境の整備を充実し、京都経済をけん引してまいりたい。

【コンテンツ産業の拡充について】
最後に、京都の強みを活かした観光振興策としても注目されるコンテンツ産業を取り上げます。文化化庁移転を機に「物づくり」から「物語づくり」への視点を市長が提唱され、経済活性化や地域文化の進化を志向する中、漫画やアニメなどのコンテンツ産業は、多角的なメディアミックス戦略として相乗効果を生むため、きわめて有力であると考えます。

日本アニメの父と言われる政岡憲三が、今から85年前の昭和8年、下賀茂の地に日本初の動画スタジオを設立したことから、京都が日本アニメ発祥の地と呼ばれています。その歴史的意義は計り知れません。

平成18年に開設した京都国際マンガミュージアムは、連日多くの観光客が訪れていますし、京都を舞台にした作品にゆかりある場所をファンが訪れる聖地巡礼も定着しつつあります。毎年開催される西日本最大規模のアニメイベント京都国際マンガアニメフェア・通称「京まふ」も、クリエーターと業界のマッチングに寄与しており、大いに評価されるところであります。

これからがいよいよ本格的な前進の時ととらえ、昨年3月「京都市コンテンツア産業振興に向けた指針」が策定されました。私は、この指針の中で次の3点に注目しています。

1つめはMANGAナショナルセンターについてです。これは、国においてMANGAを文化資源として蓄積し、人材育成や産業振興の基盤として機能を果たす拠点として構想されています。マンガミュージアムを有する京都が有望な候補であり、誘致の成功に期待を寄せているのですが、平成27年の有識者会議報告書で「施設の立地は東京都心が望ましい」と提言されており、心配しています。私は、東京と京都が競合してどちらかが落選するという「二者択一」ではなく、第三の道を模索する方が価値的ではないかと思います。「MANGA二都物語」とネーミングするなど、幅広い世代に受け入れられるよう様々に工夫し、共存共栄する道筋をつくるよう働きかけるべきではないでしょうか。

2つめは、「人づくり」としてクリエーターの誘致や育成に力を入れる方針についてです。有識者会議の報告書でも、「人財」を財宝の「財」と表記するなど、この点を重視しています。京都は精華大や造形芸術大をはじめ芸術系の大学が独自の工夫を重ねてクリエーターを養成する土壌があります。現在も各大学と連携を重ねて、京都国際漫画賞に京都在住や在学の方対象の「京都賞」を新設したり、商品にも雑誌掲載権以外に賞金や京まふ無料券を設定するなどインセンティブを工夫しています。今後も、京都で漫画を学び、プロに挑戦したいと願う学生を積極的に支援し、長期的視野でコンテンツ産業を盛り立てていただきたい。

3つめは、「シティプロモーション」についてです。指針に「体験型の企画」に言及しています。マンガミュージアムにコスプレイヤーが集う「コスジョイ」というイベントが定着していますし、京まふでもコスプレ姿のファンが闊歩しています。外国人観光客が晴れ着や浴衣をレンタルで身に着けておられる姿が増えているように、アニメに憧れて来日した方が自分もコスプレを体験したいと思っておられるのではないでしょうか。アニメのキャラクターだけでなく、忍者や侍、百鬼夜行の妖怪など、京都ならではの魅力を題材にしたコスプレを体験できるプランを検討してはいかがでしょう。

以上、何点か提案させていただきしました。コンテンツ産業の充実は、産業の振興・人財育成など総合的な視点の施策が大事です。指針で示された構想から一歩も二歩も踏み込んだ具体策を積み重ね、グレードアップを進めていただきたいと考えます。市長のご決意を伺います。

以上で私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。

≪門川市長答弁≫(主旨)
新たなコンテンツを生み出すに担い手づくり育成や環境づくりを加速し、ものづくり産業や伝統産業、林業などともマッチングした機会創出を図るなど、あらゆる分野と融合する。