吉田たかおのよしだッシュブログ

京都市会議員 (公明党)・吉田孝雄が日々感じたことを綴ります。

2013海外行政調査レポート第3回(ドイツ-3)

2014.07.02 (Wed)
7月30日、ティアハイムベルリンを視察した後、ドイツの首都ベルリンからボンに移動。ボンは旧西ドイツの首都で、動物保護の官庁や民間団体があるため、視察に伺ったのです。

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駅のホームでは自転車が! ドイツでは電車に自転車乗り入れ車両が当たり前のようにあるのですね。強行軍のため夕食は列車内で摂りました。車窓の風景を楽しみながらの食事は、雑談に花が咲いたこともあり美味しかったです。

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ボン市内の自転車レーンです。わかりやすですよね! 

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ボン市内のホテルもきれいでコンパクトでした。

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31日は、ドイツ動物保護連盟を訪問し、レンペさんほか女性スタッフからお話をお聞きしました。ヨーロッパは女性の社会進出がはるかに進んでいますよね!

ヨーロッパの最大の動物保護組織であるドイツ動物保護連盟は、動物虐待防止のため、1881年に設立された民間組織で、200年以上の歴史があります。この連盟には、全ドイツ16の州ごとに、720地域の動物保護協会、500を超えるティアハイム、及びドイツ全国の80万人以上の個人会員が加盟しています。

現在、年間8億円余りの歳入がありますが、州からの助成金ではなく、個人の会費や寄付金、相続金等が7割を占めています。活動としては、全国の動物愛護団体間で連携を取りながら、金銭的援助、EUや国会議員に対するロビー活動を推進しています。

動物虐待シーン(人間イメージ)  動物虐待シーン(馬)小画素

広報活動に力を入れ、なんと自前のプレスを活用して世論を高めており、インパクトのあるポスターを作製するなど、広報活動に努めています。国、州、市町村などの自治体と民間活力が融合している点が大きな特長といえます。

現在、力を入れている課題が、猫の保護です。野良猫の避妊・去勢を義務づける条例を全国的に展開したいと、強く呼びかけています。また、災害時の動物保護も重視し、いざという時に動物を見捨てないよう協力体制を隣接する自治体同士で構築し、それでも足りない場合は、国に要請すれば出動してくれるという体制の充実を進めています。

寄付金を集めるためには、会員に手紙やメールを送るなど呼びかけるほか、広報、メディアを活用しています。また、マイクロチップ装着を普及させる広報活動を推進しています。

今回学んだ大きな特長は「動物保護教師」です。動物保護教師は資格を持った人が小学校や幼稚園、自治体に動物保護の授業をしに行くという、昨年から始まった事業です。資格を取る研修は、年に2回、春と秋に行っていまして、研修期間は2週間。1回につき20名の定員ですが、もっと増やしてほしいというニーズが多いとのこと。メンバーの年齢層は18歳から64歳までで、35歳以上の方が比較的多いとのこと。報酬は当事者同士が話し合うが、ボランティアが主流です。

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終了後、あつかましくも記念撮影。快くOKしていただきました。

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31日の午後は、ドイツの動物保護を所管する政府機関である食糧農業消費者省を訪問し、フルーレ女史から説明をていただきました。ドイツでは、2011年度の飼育頭数は犬が540万頭で、猫は870万頭で、犬より猫の数が多いのは、仕事を持っている人やひとり暮らしの人からは、散歩などが必要のない猫の室内飼いが好まれているとのことです。

動物保護法に、正当な理由なく動物を殺してはならないと定めていますので、ティアハイムにおける殺処分は、重度の疾病や重傷を負っている場合、あるいは極度の攻撃性があるなどと判断された場合に限られています。収容場所がないなどの施設側の理由によって殺処分することは法に反するわけです。

また、犬猫の虐待、遺棄や、過度のしつけ、耳や尻尾の切断なども禁止されています。虐待する飼い主には、警告を実施し、押収する処置もありますが、重さによっては禁固刑もあります。

次に、商工会や職業組合が開発した全国公認の「 飼い主免許 」という制度については、数年前に小学生がかみ殺されるという悲惨な事件をきっかけに、国として特定の闘犬種や人を何度もかんだ犬は「免許」が無ければ飼えないという規制を取り決めました。「 飼い主免許 」の意義は前向きに受け止められ、動物保護の観念に基づいた免許制度に進化していく方針とのことです。犬の学校やトレナーとして開業する場合にも、来年から必ず役所の許可が必要となりました。

最後に、犬税について報告します。犬税は犬の数を抑制することを目的に導入された。税額は、ベルリンでは1頭目は120ユーロ、2頭目以降が180ユーロとなっています。自治体によっては2頭目以降や危険な闘犬種に高額の課税を行っているところもあります。犬税の使い道については、ドイツの税制システムとして犬税に限らず一般税扱いで犬の飼養ために限定されないため、民間団体は撤廃を求めているとのことです。

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落ち着いた佇まいでしたが、バカンス期間ということもあったようです。貴重な時間をさいて、日本からの訪問団を迎えて丁寧な説明をして下さり、心から感謝です!

次回は8月1日に訪れたフランス編です。ご関心ある方がいらっしゃるか分かりませんが、頑張ってレポートします!