吉田たかおのよしだッシュブログ

京都市会議員 (公明党)・吉田孝雄が日々感じたことを綴ります。

京都芸大記念式典&シンポジウム

2014.07.01 (Tue)
7月1日午後、京都市西京区の京都市芸術大学は創立記念日を期して記念式典とシンポジウムを開催。私は経済総務委員会副委員長として参列するとともに、金剛龍謹氏や芸大教授のパネルディスカッションや鷲田清一氏の記念講演を研さんしました。

140701芸大シンポジウム-1

記念式典では京舞井上流の井上安寿子氏(井上八千代長女)が祝舞「上方唄」を披露。学長挨拶に続いて門川市長と中村市会議長が祝辞を述べました。

芸術資源研究センター開設記念シンポジウムでは、金剛龍謹氏や芸大能学部の学生が100年前の古フィルムと合わせて謡い舞うという斬新なワークショップで幕を開け、パネルディスカッションでは芸術で最も重要な創造性を生み出す貴重な要素である「アーカイブ」がテーマ。

140701芸大シンポジウム-2

私自身、議会の本会議や委員会等の場で何度も「アーカイブ」を重視した文化政策の充実を主張していたので、芸大としてセンターを開設するなど本格的な前進が開始され、本当にうれしいです。今後に期待大ですよね!

最後に、日本を代表する哲学者・鷲田清一氏が「アートと社会」という重要なテーマで講演。現代のアートは、ビジネスやエンターテインメント等との境界が曖昧になっていると指摘し、3.11以降のアーティストが「芸術は社会に何ができるのか?」を問いかけて行動している事例を紹介しました。芸術の本源的なテーマが突き詰められているとのこと。

特に、東京芸大在学中の優秀な2人の女性が陸前高田市に住み込んで活動する中で、単なるボランティアではなく、共同体の一員になり切って同苦して活動していく中で、学生時代に「課題提出」に追われ、社会に出てからも才能や感性を「切り売り」するだけではないかという不安感が払しょくされ、アートを表現や発表としてしか捉えられていなかったと述懐している生の現実をとおして問題提起されました。

そして、ある芸術家の「アーティストは、となりの芝生に入るパスポートを持っている人」という言葉を敷衍し、アートとは広く社会のあらゆる分野で自己を実現し前進していくための技術(スキル)であり、教育の根幹であり、歴史を拓きゆく智慧であると語りました。深いですねぇ~! 芸術を学んだ1人として大いに勇気づけられました。(ま、私は京都や東京ではなく大阪芸大ですけどね!)

140701芸大シンポジウム-3

芸大キャンパスは洗練されたというか、落ち着いた佇まいでした。また、聡明そうな女性が多いという印象です。ま、これは「嗚呼、花の応援団」のモデルであるくらいバンカラだった大阪芸大しか知らない私の「ひがみ」にすぎないのですがね。

140701桂駅バスターミナル

なお、芸大に行く際は公共交通機関を利用しました。阪急桂駅のバスターミナルには、自転車左側通行を啓発する看板が地元の協力で設置されており、感動しました。

140701桂駅ナカビジネス
 
桂駅は乗降客がケタ違いに多いので、駅ナカビジネスは大変に充実しており、撮影に困りました。市内の多くの駅がこれくらい発展したら良いのですがね…… (^^;;