吉田たかおのよしだッシュブログ

京都市会議員 (公明党)・吉田孝雄が日々感じたことを綴ります。

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2019年11月市会本会議代表質問

2019.12.04 (Wed)
令和元年12月4日、私・吉田たかおは京都市会本会議場で代表質問に立ちました。

2月に予定される市長選挙を直前にした緊迫の状況の中、門川市政12年間の総括と今後の展望を質した後、「共生社会」を志向した3点の政策課題を論じたものです。

191204代表質問

嬉しいことに、門川市長はじめ理事者から前向きな答弁を勝ち取ることができました。 市民生活にとって重要な提言であることを証明できたものと、確信しています。

下記に質問原稿を掲載させていただきます。15分間の長い文章で恐縮ですが、関心のある方はお読みください。

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伏見区選出の吉田孝雄でございます。公明党京都市会議員団を代表し、国本友利議員とともに市政一般について質問いたします。市長並びに理事者におかれましては、誠意あるご答弁をお願いいたします。
 
【門川市政3期12年の総括と今後の展望について】
まず初めに、2月2日投開票の京都市長選挙について申し上げます。私ども公明党は11月28日、門川大作市長を党本部として推薦すると決定しました。11年半の市政運営を徹底的に検証したうえで、具体的な実績を積み重ねた手腕を高く評価したからであります。
 
私どもが特に重視したのは、改革への姿勢です。現職はともすれば旧態依然の現状維持と見られがちですし、実際そういう現実も少なくありません。しかし市長は、人件費削減をはじめとする徹底した行財政改革を進める中、宿泊税などの財源創出、同和行政の完全終結、景観政策および歩くまち京都の推進、そして市バス・地下鉄の経営改革など、前例にとらわれずに現状を打破し、思い切った改革を成し遂げられました。
 
そのうえで、山積する政策課題に積極的に取り組む中、健康長寿促進や子育て支援、災害に強いまちづくり、温暖化対策、さらにはオール京都での文化庁移転や経済センターの開設など画期的な施策が目に見えて前進しています。
 
こうした実績は、行政に精通し府や国とも深い信頼関係を築き上げた門川市長だからこそ実現することができたのであります。これからも、今まで以上に市民のど真ん中に入って、小さな声を積極的に求めていただきたい。そこでお聞きします。
 
令和新時代を切り開く、最も大事な時期である今、門川市政の3期12年を振り返った総括と、更なる京都市活性化のために何を改革し、何を生み出すべきなのか、希望あふれる京都市の未来のためビジョンをお聞きしたい。具体的な政策課題実現への展望を含め、ご決意をお伺いいたします。

≪門川市長答弁(主旨)≫
市長就任以来1万ヶ所の現場を訪問し、市民の声を市政に反映してきた。厳しい財政のもと縮小一辺倒に陥ることなく、徹底した行財政改革を断行し、政策を磨く中で都市格が向上した。これからの4年が重要。前例にとらわれず現地現場主義で果敢に難局に挑戦してまいりたい。

【生活困窮家庭の子どもの学習支援について】
今、現実社会への不満を過剰に刺激するポピュリズムが猛威を振るっています。私は、ポピュリズムが過熱したら、冷酷な「分断社会」になると懸念しています。不信と対立、足の引っ張り合いが繰り返されるとどうなるか。社会的弱者が孤立する負のスパイラルとなるのです。弱者切り捨てが進行し手遅れになってしまわないために、真の「共生社会」に向けた価値を創造する政策提言をしてまいりたい。

その問題意識で、3つの政策課題を取り上げます。まず1点目は、生活困窮者自立支援法に基づく学習支援事業についてお聞きします。

誰1人取り残さないSDGsの理念のもと、貧困の連鎖からの脱却が不可欠であります。その意味から、生活保護世帯やひとり親世帯など、いわゆる生活困窮家庭の子どもの学習支援事業の充実は極めて重要であると思います。

地域のささやかな善意のボランティア活動から始まったこの事業が少しずつ広がり、平成22年から京都市ユースサービス協会に委託されて今年で10年。これを期して「学習支援事業の現在地」とのテーマでユースシンポジウムが10月に開催され、私も識者や学生ボランティアなど155名の方々とともに参加しました。

経済的理由で高校進学の際に進路が制限されてしまう子どもが少なくありません。勉強に打ち込むことが困難な家庭環境の子もいます。市内18ヶ所の学習会に通う約320名の彼らにとって、学ぶ楽しさを実感でき、学生ボランティアとの心の交流を体験できる「居場所」となっているのです。

シンポジウムで、私はこの居場所に「来ていない子ども」への視点に注目しました。320名よりもはるかに多い子どもが潜在的対象となっていますが、現実にはほとんどが事業を知らないまま義務教育を終えています。これらの子どもたちが学習会に参加できるようになるためには、さらなる受け入れ体制の充実が必要であり、シンポジウムでも指摘されていた2つの観点が大事と実感します。1つは「スタッフのスキル向上と処遇改善」であり、もう1つは「学習支援の場と学校や福祉施設などとの連携」であります。

処遇改善と一口に言っても、短絡的な報酬アップだけで良いのかという課題もあります。私が今の段階で求めたいのは適切なサポートを強化する点です。学生ボランティア1人1人が喜びとやりがいを深めることはもちろん、それぞれの経験が共有されて、困難に直面した時でもみんなで解決することができるよう、子ども若者はぐくみ局とユースサービス協会がしっかりとバックアップしていただきたいと申し上げます。

また、学校や福祉施設との連携強化についても、子どもと接する側がキャッチするSOSを、いかに家庭や現場でスムーズに共有できるかが、今後の大きな課題だと痛感します。

10年目の節目を迎えた子ども学習支援事業の発展のため、ボランティア人材の育成と拡大、学校や福祉施策の現場とのさらなる連携強化、この2点を求めたいと思いますがいかがでしょうか。

≪門川市長答弁(主旨)≫
全ての子どもの無限の可能性を発揮するため、1人を大事に丁寧に寄り添う学習支援は何よりも重要。ボランティアのやりがいを高め、交流の機会を拡大するとともに、地域や団体、学校の連携を深め「気づき」「つなぎ」を適切に機能強化してまいりたい。

【多文化共生社会に向けた日本語教育について】
次に、多文化共生社会に向けた日本語教育についてお聞きします。昨年4月、いわゆる改正出入国管理法が施行されました。この法律は、超高齢化時代の労働力不足問題の解決に資するとの期待がありますが、同時に欧米のように外国人に仕事を奪われるとの危機感から排斥運動が過激化するのではないかと危惧する意見もあります。

私は、ニューカマーの外国人を「人材」として受け入れ、共存共栄する方向へ導くためには、地球民族主義に裏付けられた生命尊厳と人権尊重の価値観を根底において、問題解決への努力を積み重ねていくべきであると考えております。

さて、京都市内にお住いの外国籍市民の方は昨年末時点で46,451人。その内訳は中国籍の方が約27%、韓国籍の方約42%、近年増加傾向にあるベトナム籍の方を含めた東南アジアの方が約10%となっています。

公明党市会議員団は、10月に開館30周年を迎えた京都市国際交流会館を視察しました。本市の多文化共生事業の最前線である同会館では多彩な事業を展開していますが、生活相談への対応を充実するため、法律やビザ、税金、社会保険、労働などの専門相談や日常生活におけるゴミ出しや子育て、医療などきめ細かな相談に対応する窓口を一元化した「京都市外国籍市民総合相談窓口」を7月に開設。職員の皆さんが相談内容に丁寧に対応しつつ、適切な行政窓口に誘導しておられるとのことです。

通訳タブレットを活用し11言語で対応するという最新鋭の取り組みも始まり、注目を集めているところです。視察の際、同会館で定着している日本語教室について紹介していただきました。訪れる外国籍の方々のニーズが拡大し、ボランティア活動の広がりの重要性と同時に、日本語教育のネットワーク化が追いついていないという課題もお聞きしたところでございます。

本年6月に日本語教育推進法が施行されました。日本語教育の第一人者である龍谷大学の田尻英三名誉教授を市役所にお招きして意見交換した際にも、「人材育成とネットワークづくり」の重要性を指摘されました。また、先月には議員団他都市調査で横浜市の多文化共生総合相談センターを訪問しましたが、市内11ヶ所の国際交流ラウンジと連携しながら、充実した日本語教育はじめとする多角的かつキメ細かな取り組みを展開しており、京都市の事業推進のヒントになると実感した次第です。

地域に根付いた草の根のボランティア活動が、民族や国籍、文化の違いを超えて市民と市民の心を結ぶ役割を果たすことは間違いありません。また、宿泊業や飲食業、介護業など「特定技能」の在留資格を持つ外国籍市民が増えれば、ますます多種多彩なニーズへの対応が必要となると思います。

草の根で展開される活動がゆるやかなネットワークで連携されていく中、行政の側面支援による情報や活動の場の提供などが求められるのではないでしょうか。

多文化共生施策の第一歩として日本語教育への取り組みを充実していくため、ボランティアの方々による地域に根付いた日本語教室運営への支援と、担い手の育成に今以上に力を入れていくべきと考えますがいかがでしょうか。ご答弁を求めます。

≪鈴木副市長答弁(主旨)≫
外国籍市民が豊かな生活を送る多文化共生のまちづくりが大事。その第一歩の日本語教育の充実のためボランティアへの支援が不可欠であり、情報収集に努めてネットワーク充実を図ってまいりたい。

【高齢者等交通弱者の移動支援】
最後に、高齢者など交通弱者と言われる方々の移動支援についてお聞きします。私は平成22年11月市会本会議代表質問で地域公共交通の在り方を問題提起し、その後も本会議や委員会で積極的な議論を重ねてきました。

高齢化の進展で、交通弱者の移動支援は極めて重要な課題となっています。醍醐地域はいち早くこの問題に取り組み、コミュニティバスを開業。本年15周年を迎え、乗客800万人を突破する記念イベントが開かれるなど軌道に乗っています。関係者のご尽力に敬意を表します。隣接する桃山地域でも「醍醐のようにできないか」との声が早くから上がっていますが、規模的に採算面で困難であり実現への動きに至っていません。

桃山地域の公共交通問題を、9月市会で同じ伏見区選出の2人の議員も取り上げられました。会派を超えて問題意識を共有しているのです。それほど切実であることを市長も認識していただきたいと申し上げるものでございます。

また、9月市会で提案された「高齢者の安全運転支援と移動手段の確保を求める意見書」でも、「高齢者が日々の買物や通院などに困らないよう、コミュニティバスやデマンド型乗合タクシーの導入など、地域公共交通ネットワークの更なる充実を図ること」と論じており、全会一致で採択され国に送られたところであります。

本年3月の予算委員会と10月の決算委員会で、私は桃山南学区に居住される方が高齢化に伴って駅まで歩く時間が倍増し困っている点を取り上げ、現在運行している京阪バスの「経路変更」を要望しました。

同じ京阪バスで山科区の小金塚と鏡山という2つの地域において新路線や増便などの実証実験も行われています。また、上京区では過去にデマンドバス運行実験など意欲的に取り組んだ経緯がありましたが、トータルな判断で市バスの経路変更を実施。大変に喜ばれています。ぜひ、桃山南学区のバス路線経路変更の実証実験に向け本格的に協議していただきたい。まずこの点を強く求めておきます。

高齢者の移動手段をいかに確保するかという課題は、山間地域や周辺地域だけでなく市街地中心地域でも深刻化することは、私が上京区で活動していた当時から重要な懸案でありました。10月の本会議でも鈴木副市長が「高齢者の方にとって最寄りの駅やバス停までの移動、すなわちラスト・ワンマイルへの支援が求められている」との認識を示しておられます。全市的な地域公共交通ネットワークへのビジョンを明確にして、実現に向けて具体策を検討することは待ったなしの課題であると申し上げるものです。

ただし、他都市で実施されている「ライドシェア」を分析しますと、大型タクシーのワゴン型タイプで乗り合いするスタイルでは、なかなか採算が合わず行政支援が際限なく膨れ上がってしまう懸念が大きく、多くの自治体が二の足を踏んでいる状況であり、厳しい現実があります。

そこで、発想を転換し、現在の「介護予防日常生活支援総合事業」の仕組みを拡充して、高齢者の移動支援に生かせないかと提案させていただきたい。国のガイドラインによると、この総合事業サービスの1つとして、要支援者の移動支援や、その前後の生活支援を行う事例が示されています。本市がこのサービス類型を新たに設けることによって、要支援の高齢者が介護事業者の送迎車両に乗って買い物や医療機関などに立ち寄ることができるようになるのです。

全く新しい仕組みを一から立ち上げるのは大変ですが、この介護予防日常生活支援総合事業を生かすものであれば、実現に向けて大きな可能性があるものと考えます。本市でも、地域に根を張る介護サービス事業者が高齢者の移動支援に取り組む仕組みを構築し、積極的に支援するべきと考えますが、いかがでしょうか。以上で私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。

≪村上副市長答弁(主旨)≫
高齢者の移動や外出を支援することは重要と認識。ご提案の「総合事業の訪問型サービス」拡大は、他都市でも導入されている。高齢化進展を重視し、来年度策定の「第8次長寿すこやかプラン」に合わせ検討してまいりたい。
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