吉田たかおのよしだッシュブログ

京都市会議員 (公明党)・吉田孝雄が日々感じたことを綴ります。

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2016年9月市会本会議代表質問

2016.10.01 (Sat)
平成28年9月30日、私・吉田たかおは京都市会本会議場で本会議代表質問に立ちました。

“行動する政策創造集団”として、地域に根を張った草の根ネットワークで集約した、生活実感にあふれた政策課題を取り上げたのです。

160930代表質問

嬉しいことに、門川市長はじめ理事者から前向きな答弁を勝ち取ることができました。 市民生活にとって重要な提言であることを証明できたものと、確信しています。これからも現場第一主義でダッシュしてまいります。

下記に質問原稿を掲載させていただきます。21分間の長い文章で恐縮ですが、関心のある方はお読みください。

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【はじめに】

伏見区選出の吉田孝雄でございます。大道議員に続いて、このあとの川嶋議員とともに、公明党京都市会議員団を代表し、市政一般について質問いたします。市長並びに理事者におかれましては、誠意あるご答弁をお願いします。

前後半2回に分割して質問しますが、まず前半は、今年度くらし環境委員会に所属しておりますので、地球温暖化対策およびスポーツ振興についてお聞きします。

【地球温暖化対策について】

まず、地球温暖化対策についてでございます。昨年12月、COP21・国連気候変動枠組条約第21回締約国会議が、新たな温暖化対策の枠組み「パリ協定」を正式に採択しました。

我が国は2030年までに温室効果ガスの排出量を13年度比で26%削減するという高い目標を掲げていますが、COP3京都議定書の舞台であった京都市は、平成16年に地球温暖化対策条例を制定。22年には2030年までに40%を削減する目標を掲げる条例改正を断行するなど、意欲的に取り組んでいるところです。

特に、この条例改正では、大規模排出業者に対する計画書の評価制度や、環境マネジメントシステムの導入など先進的な規定が盛り込まれており、一定の成果を上げていると評価するものです。

しかしながら、福島第一原発の事故によって、地球温暖化問題を取り巻く状況が大きく変化し、削減目標の達成は極めて困難な事態に直面しています。それに加えて、毎年のように大型台風や集中豪雨など異常気象に起因する被害が全国いたるところで発生しており、気候変動への政策は、これまでのようにCO2削減だけにとどまらない、複眼的な視点が求められていると考えます。

公明党は、本年4月、「地球温暖化対策推進法改正案」を審議する衆院本本会議で真山衆院議員が、省エネへの国民の理解を深めるため環境教育の更なる充実が不可欠と論じるとともに、再生可能エネルギーとりわけ水素エネルギーなどの普及促進を提言しました。

本年3月に環境省が発表した「アクションプラン」に、公明党が長年主張してきた温室ガス排出に課税する炭素税や排出枠を売買する排出量取引制度の検討が盛り込まれています。本格的なステージに差し掛かった今、私たち公明党は100年200年先を志向したダイナミックかつ緻密な施策展開を積み重ねる重要性を痛感し、京都市挙げての温暖化対策に貢献してまいりたいと決意しているところです。

来年は京都議定書より20年の節目を迎えます。パリ協定を機に加速する国の温暖化対策をけん引する京都市の使命は大きいと申し上げたい。現在、見直しを進められている京都市地球温暖化対策計画はいつまでに改定されるのでしょうか。今後の方向性を含め、温暖化対策に対する門川市長のご決意をお伺いいたします。いかがでしょうか

【スポーツ振興について】

次に、スポーツ振興についてお聞きします。国において、平成23年に半世紀ぶりに「スポーツ振興法」を全面改正した「スポーツ基本法」が制定され、スポーツは人と人との交流を促進し、地域の一体感や活力を醸成するものであり、人間関係の希薄化などの問題を抱える地域社会の再生に寄与し、社会の活力と国民経済の発展への大きな原動力となることが再確認されました。

リオデジャネイロオリンピック・パラリンピックでの日本選手の活躍は、私たち国民に大いなる希望と自信を与えました。4年後の東京オリンピック・パラリンピックへの期待が高まる中、文化首都を標榜する我が京都市がスポーツ振興に力を入れることは大きな意味を持つのではないでしょうか。

今年度、私の所属するくらし環境委員会は、横大路運動公園を実地視察しました。また8月の他都市調査でも建設中の北九州スタジアムを訪れ、地元の担当者の説明をお聞きするとともに、委員同士でも活発な意見を交わしました。

京都市のスポーツ施設の多くは高度成長時代に建設されて老朽化が進んでおり、施設のハード面の改修は膨大なコストと時間を要するものです。今年3月に改訂された「京都市市民スポーツ振興計画」においても、こうした点を直視し、スポーツ施設の長寿命化計画を策定するなど、計画的な拡充と維持管理を進めていくとされており、しっかりと取り組んでいかれるものと期待しています。

一方で、スポーツ振興を京都市の希望溢れるシンボリックな施策として機能していくためには、ソフト面の振興策を欠かせることはできません。おりしも、東京オリンピック・パラリンピックの翌年には、京都を含む関西一円で生涯スポーツの世界的な祭典である「ワールドマスターズゲームズ」が5万人規模で開催されることが決定しており、さらなる振興策が不可欠であると認識しております。

平成24年、我が公明党議員団は「京都におけるスポーツ文化の向上に向けて」と題した政策提言を市長に提出しました。そこで、関西経済同友会による関西スポーツコミッション構想と連動する「京都スポーツコミッション」の創設や「スポーツ推進キャンペーン」の実施、「京都マラソンの更なる展開」などのソフト面の施策を提言したのですが、特に「スポーツボランティア制度」と「市民スポーツサミット」という新しい提案を紹介したいと思います。

「スポーツボランティア制度」は、地域にお住いのスポーツ選手や経験者あるいは大学生などをボランティアとして登録して、大規模な大会や地域のスポーツイベントなどに出動してもらうという仕組みで、現在のスポーツ推進指導員さんのなり手不足などを解決する糸口の1つになるのではないかと考えます。

もう1つの「市民スポーツサミット」は、体育協会や体育振興会など現在のスポーツリエゾンという仕組みを拡充し、プロスポーツチーム関係者やスポーツ関連のNPOにも参画して頂いて、意見交換や情報共有するスキームを構築するというアイデアです。

京都市は、豊かな自治の伝統が息づき、市民が主体的にまちづくり活動に取り組んでおられます。スポーツの分野においても、各種競技団体のみならず、体育振興会やスポーツ推進指導員の方々が地域を拠点として自主的な健康づくりの活動を展開し、スポーツの魅力を伝え、地域の絆づくりの原動力となっておられます。

一方、スポーツの意義や役割も進化しつつあります。「する」スポーツのみならず、「見る」「ささえる」スポーツとの観点から、福祉や教育・観光・環境など様々な分野との結びつきが広がっています。現に、NPOをはじめ様々な形態でスポーツの振興に取り組む組織も増えてきています。多様な世代や組織のつながりを融合する京都ならではのスポーツ振興の在り方が見出せると期待できると考えます。

そこでお聞きします。京都市はじめ関西各地で開催されるワールドマスターズゲームズを5年後に控え、これまでのスポーツ振興の在り方から一歩前進して、我が公明党議員団が提言した「スポーツボランティア制度」や「市民スポーツサミット」など新たな施策展開を加速させていくべきと考えますが、いかがでしょうか。以上2点のご答弁をお願いします。

≪門川市長および副市長の答弁≫ (要旨)
2030年までに温室効果ガス40%削減という、国と比べて高い目標を設定しているが、あくまでこれを堅持し、将来世代に持続可能な社会を引き継ぐための温暖化対策に全力で取り組む。地球温暖化対策計画は今年度中に策定する。スポーツ振興は公明党議員団の政策提言を十分に踏まえて、スポーツボランティアや市民サミットなども取り組んでまいりたい。

160930代表質問原版

【自転車政策について】

(再登壇) 後半は、自転車政策と避難所運営、児童館について取り上げます。

平成22年に京都市自転車安心安全条例が議員提案で制定されてから6年。本市の自転車政策は大きく前進しました。まず、これまでの審議会の在り方が大きく変わり、条例が改正されて従来の「自転車等駐車対策協議会」が総合的な自転車政策を議論する「自転車政策審議会」としてグレードアップする事が出来ました。

また、昨年3月には様々な識者や市民、自転車愛好家の方々にご協力いただいて「京都新・自転車計画」が策定。自転車安全利用促進啓発員の設置や市立小中学校での交通安全教育完全義務化、学生や若者への啓発活動、商店街の安全対策、Webサイト「京都よくばり自転車観光ナビ」の開設など多角的に前進しています。自転車安全講習会の参加者も増加し、マナーアップフェスタも多くの子供連れでにぎわい大好評です。

自転車走行環境整備も、市内のメインストリートである御池通り、烏丸通りの他、大学や高校の周辺などで着実に整備されています。昨年度は、専門家を交えたガイドライン部会を定期的に開催して意見交換し、これらを踏まえた実証実験を2回にわたって実施しているところでもあり、さらなる環境整備が進むものと大いに期待しているところです。

こうした画期的な前進は全国的に注目を集め、30を超える自治体の関係者が視察に来られただけでなく、本年1月には「自転車利用環境向上会議」が本市で開かれ、約270名もの方々が一堂に会して、新時代の自転車政策の在り方をディスカッションされました。

過日、私のもとにオファーを頂き、全国の自転車愛好家や関係団体、企業などが定期購読されている「月刊パーキングプレス」という雑誌の「全国自転車議員ネットワークリレー」という特集記事に寄稿させて頂きました。大変に光栄なことで恐縮するばかりではありますが、改めて本市の自転車政策が全国から期待されていると実感した次第です。

さて、2月市会の本会議代表質疑で門川市長が「シェアサイクルの実現へ努力する」と表明されたことが、内外の自転車関係者から少なからずの反響を呼んでいます。翌日の新聞で「4年以内の導入」と時期を明記して報道されたため、新しい観光レンタサイクル事業を行政が立ち上げるかのように受け止められたからです。

シェアサイクルという事業は、市民や観光客の利便性向上、あるいはマイカーの抑制と渋滞緩和の対抗策としてだけでなく、自転車マナー向上や道路環境整備促進の起爆剤となると期待する人は多いと思います。伏見区のらくなん進都地域で行われている「レンタサイクル社会実験」の動向に注目し期待しているところです。社会実験で明らかになった課題をしっかりと精査して、今後につなげて頂きたいと思います。

しかしながら、観光客へのサービスを含めた大規模なシェアサイクルを展開するとなると、様々な課題に直面することは否めません。世界中から関心を集めているパリ市の「ベリブ」では膨大な赤字が指摘されていますし、欧米諸国と比べても高い自転車保有率を占めるわが国では、運営費用や設置場所の確保、既存の観光レンタサイクル業者への影響を考えると、都市交通政策における位置づけが曖昧なままの安易な本格的導入はリスクが大きいと心配するところです。

京都市の自転車政策に長年貢献してこられた識者の方は、シェアサイクル導入を前提とする姿勢は拙速ではないかとの懸念を表明し、自転車走行環境の整備や損害賠償保険の普及、マナー向上への施策をスピードアップするべきであると助言しておられます。このご意見には私も全面的に賛同するところです。

それに加え、これからの自転車政策の前進にあたっては、交通管理者である警察との交渉が大きなウェイトを占めることを重視しなければなりませんし、庁内においても各部局を横断する施策推進が不可欠です。縦割りの弊害を克服する局を超えた「司令塔」を確立することが不可欠ではないかと申し上げたい。これは、我が公明党議員団が本会議や総括質疑などの場で一貫して主張している課題であります。ぜひ、前向きなご検討をお願いしたいと思います。

シェアサイクルの今後の方向性を含め、自転車損害賠償保険の普及促進や走行環境整備の前進、さらなる啓発活動の充実など、京都市の自転車政策の充実強化への方向性と施策展開についてご所見をお伺いいたします。

【避難所運営について】

次に、防災とりわけ災害時の避難所運営について質問いたします。8月23日に東京で開催された自治体議会政策学会主催の「自治政策特別講座」で、「いざという時に役立てる~避難所運営HUG の紹介と体験」とのテーマで、静岡県地震防災アドバイザーの倉野康彦氏が講演されました。これには我が会派の曽我団長が参加して、話を聞くだけでなく実際にワークショップで「HUG」を体験しました。

「HUG」とは、H(hinanzyo避難所)、U(unei運営)、G(gameゲーム)の頭文字を合わせたもので、避難してこられた方を優しく「ハグ」するように受け入れるイメージと重ね合わせて名付けられました。平成19年に静岡県が開発し、現在は授産所の製品として製造・販売しておられます。考案者の倉野氏は県庁を定年退職した今、防災アドバイザーとして全国各地を回って普及に努めているとのこと。

ゲームと言いましても、避難してきた人の年齢や性別、国籍などなど、千差万別の具体的な事情が書かれたカードを、避難所の体育館や教室に見立てた平面図にどれだけ適切に配置できるか、また避難所で起こる様々な出来事にどう対応していくかを模擬体験する、きわめて実践的なシュミレーションです。

参加者は、次々と出てくるカードを手に、災害時要援護者への配慮をしながら部屋割りを考えたり、炊き出し場や仮設トイレの配置など生活空間の確保、あるいは視察や取材への対応といった1つ1つの出来事を題材にして、思いのままに意見を出しあったりしながら、ゲーム感覚で避難所運営を主体的に運営するノウハウを学ぶことができるのです。

5年前の東日本大震災では、その前年に「HUG」を研修した仙台市の複数の地域で、大混乱にならずに冷静かつ的確な避難所運営が実施されたという事実で大いに注目されました。まさに、ゲームを直接体験することで避難所のイメージが具体化し、いざという時に役立つと期待されています。

神奈川県平塚市では、「HUG」を全市の55カ所の避難指定場所で実施したところ、参加者の9割以上が「よかった」と評価したとのこと。京都市でも静岡まで足を運んでワークショップに参加し、実地体験をした職員もいると聞いています。このほかにも、ゲーム感覚で主体的に参加するスタイルの防災教育教材として「クロスロード」や「DIG」というものもあるとのことであります。

本市では、万一の災害時における適切かつ円滑な避難所運営を目指して、「避難所運営マニュアル」を各地域で作成し、それに基づいた防災訓練を実施しているところですが、それに加えて、本日紹介した「HUG」を取り入れるなど、様々な訓練手法を積極的に活用して住民意識の向上を図るべきと考えます。いかがでしょうか。

【児童館職員の待遇改善について】(要望)
最後に、児童館職員の待遇改善について要望いたします。待機児童問題が大きな波紋を呼び、このほど、国として保育士の待遇改善を進めるとの方針が明らかとなりました。素晴らしいことであり、大いに期待するものですが、その中で児童館職員が置き去りになっていないかとの懸念が否めません。

平成26年度までは児童館に登録している児童数は3年生までであったため、京都市では障がいのある4年生を含め9,819名でしたが、27年度に6年生まで拡大したことで、今年の4月で12,701名と、実に1.3倍に急増しました。新しい制度に対応するため、職員の人件費を3.9%増額したとはいえ、関係者に取材しますと20代後半の正職員の給与でも月20万に届かない方も少なくないのが実態とのことです。

確かにゼロ歳児や1歳児を抱える保育園と比べて、小学校の終わる時間帯からが本格的な勤務となる児童館とは負担の度合いが違うとの意見もありますが、児童館のスタッフは乳幼児を育てるお母さんたちの憩いの場である「子育てサロン」や「ママカフェ」などの子育て支援の新しい取り組みも担っておられるのですから、保育士の待遇が見直されようとしている今、児童館もさらなる改善が必要ではないでしょうか。

子育て環境日本一を目指す本市として、国と連携して児童館職員への待遇改善を図って頂きたい。このことを強く要望して、私の代表質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。

≪市長および防災危機管理監の答弁≫(主旨)
世界トップレベルの自転車共存都市を目指し、走行環境整備や保険加入促進義務化の方向性をとりまとめる。議員のご指摘の通り「シェアサイクルありき」では決してない。京都ならではのレンタサイクルの実現を目指したい。避難所運営についてはマニュアルをもとに訓練を実施し、見直しを重ねている。「HUG」を自主防災会を中心とした市民の代表に研修教材として提供する計画である。 
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