吉田たかおのよしだッシュブログ

京都市会議員 (公明党)・吉田孝雄が日々感じたことを綴ります。

指定期間 の記事一覧

伏見区の通学路安全対策が前進!

2015.10.26 (Mon)
このほど、桃山東学区の通学見守り活動をしておられる方から寄せられたご相談が解決しました。

151025桃山東実績ー鉄板  151025桃山東実績ーグリーチング

登校中の児童が転倒しやすくなっている鉄板に滑り止めが施されたのです。また、曲がり角のグリーチングも滑りにくい対応策が実現し、大変に喜ばれています!

151011いわたの森団地街灯

もう1つ、石田小学校周辺の街灯が暗いとの声を届けたところ、数ヶ所の補修がされたので、見違えるように明るくなりました。本当に良かったです!

これからも地域の安心安全に貢献できるよう、全力で頑張ってまいります。お気軽に声をおかけ下さいねっ (o^^o)

今どきの若者は・・・スゴイです!

2015.10.12 (Mon)
よく「今どきの若者は・・・」と嘆く人がいます。「昔は良かった」とノスタルジアに浸り、返す刀で現状を批判するのですが、私はそうは思いません。今の若者は本当にスゴイです。

ラグビーW杯でジャパンは南アフリカに歴史的勝利を収めました。大偉業です。なでしこジャパンもFIFA女子W杯2大会連続決勝進出し、澤穂希(神戸)がバロンドールを獲得する快挙を成し遂げました。男子もヨーロッパの強豪チームでレギュラーを張る選手が史上最も多いことはまぎれもない事実ですよね。

野球でも、イチロー(マリーンズ)が大リーグで記録を次々と塗り替えていますが、今年は国内でも記録ずくめ。山田哲人(ヤクルト)や柳田悠岐(ソフトバンク)という25歳以下の選手がトリプルスリーを達成し優勝に貢献しました。大谷翔平(日本ハム)は投手三冠を達成する一方、強打者として二刀流の大活躍です。

バレーやバスケでも、十代の選手が台頭していますが、個人競技でもスゴイです。名前を挙げると、浅田真央(女子フィギュア)、高梨沙羅(女子ジャンプ)、吉田沙保里(女子レスリング)、内村航平(体操)、錦織圭(テニス)、太田雄貴(フェンシング)、室伏広治(ハンマー投げ)たちは、それぞれの種目の「史上最高の選手」と断言しても反論する人は少ないと確信します。

異論があるかもしれませんが、五輪で48年ぶりに金メダルを獲得した村田涼太(ボクシング)はミドル級というスペシャルな階級で世界ランカーとして活躍していますし、個人的には井上尚弥が今まで試合を観た中で最高の選手と思っています。相撲でも白鵬が優勝回数記録を塗り替えました。モンゴル出身とかいうケチな差別は抜きにして、今の若い世代が誰も成し遂げられなかった記録を更新し続けているのは否定できません。 

以上はスポーツの分野ですが、学術でもスゴイですよ。木村草太(憲法学)、古市憲寿(社会学)、細谷雄一(国際政治学)、小川仁志(哲学)などの新進気鋭の学者が注目されており、その分野で画期的な業績を打ち立てる可能性があると私はひそかに期待しています。

同じように、政治の分野でも若い世代が出てこなくてはならないと痛感しています。もう、すでに20台や30台の俊秀が登場し始めているのではないでしょうか。激動の時代を左右する歴史の舵とりを任せるに足る偉材が、誰も知らないところで自己を磨き、着々と力を蓄えているに違いないと、私は大きな希望を抱いています。

私を含めて中年よりも上の世代の議員は、無限の可能性を秘める彼ら彼女らを公正に迎え入れ、リスペクトしなければならないと言いたい。決して、頭ごなしで批判したり活躍を封じ込めるようなケチな妨害は絶対にしてはならないと、痛切に実感しています。

それが日本の将来を切り開いていく唯一の在り方だと信ずるからです。

2015年9月市会本会議代表質問

2015.10.02 (Fri)
平成27年10月2日、私・吉田たかおは京都市会本会議場で本会議代表質問に立ちました。

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“行動する政策創造集団”として、地域に根を張った草の根ネットワークで集約した、生活実感にあふれた政策課題を取り上げたのです。

嬉しいことに、門川市長はじめ理事者から前向きな答弁を勝ち取ることができました。 市民生活にとって重要な提言であることを証明できたものと、確信しています。これからも現場第一主義でダッシュしてまいります。

下記に質問原稿を掲載させていただきます。23分間の長い文章で恐縮ですが、関心のある方はお読みください。

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【はじめに】
伏見区選出の吉田孝雄でございます。公明党市会議員団を代表し、平山議員、青野議員とともに質問させて頂きます。市長並びに理事者におかれましては誠意あるご答弁をよろしくお願いいたします。

先月の豪雨で栃木県・茨城県・宮城県などで甚大な被害が発生しました。被災者の皆様に衷心よりお見舞い申し上げます。改めて防災・減災・危機管理の重要性を痛感した方は多いと存じます。民主党政権時代、「コンクリートから人へ」の名のもとに市民の生命を守る公共事業が容赦なく削減された弊害が露呈されたものではないでしょうか。

東日本大震災を経験した私たち国民は、危機管理にあたって「想定外」という言葉で逃げてはならない、ぎりぎりまで「万が一」の事態を想定しなければ無責任だと肝に銘じました。私は、「安全保障」の問題も同じではないかと考えます。

我が国を取り巻く国際情勢が急激に厳しさを増す中、「万が一」にも戦争に巻き込まれないため、平和外交を推進する裏付けの一つとして抑止力を見直し、法整備を突き詰めたのが、今回成立した「平和安全法制」であり、一部野党の皆さんがおっしゃるような「戦争法案」ではありません。参議院では与野党5党の賛成多数で可決成立したことからも、強行採決ではないことは明らかであります。ルールを無視して議事妨害と言わざるを得ない行為を繰り返した一部議員の態度は極めて見苦しく、政治への信頼を失墜させるものと指摘させて頂きます。

公明党は、どこまでも生命尊厳の人間主義を貫いています。国家主義や軍国主義に反対しますが一国平和主義ではありません。平和の党として一切ブレることなく、今回の法整備に際して憲法9条の平和主義を堅持し専守防衛の範囲に限定するべきと強く主張し、安倍内閣のど真ん中で歯止めの役割を果たしました。純粋に平和を希い戦争に巻き込まれてはならないと声を上げている多くの市民の皆さんと同じ思いに立っているのです。これからも憲法の前文で高らかに宣言された「国際社会において名誉ある位置を占めたい」との決意をゆるがせにすることなく国際貢献を推進し世界の平和と繁栄に寄与する日本の重要な役割を果たすべく、公明党が平和外交を推進していくことを表明いたします。

いま「地方の時代」と言われています。東京一極集中から脱却し、硬直した中央集権から市民本位の地方分権への転換をダイナミックに進めていかなければなりません。我々公明党は、地域に根を張った草の根ネットワークで、どこまでも庶民の側に立ち、市民目線の政策立案を積み重ねて市民のご期待にお応えしてまいりたい。その決意で質問に入ります。

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【京都創生総合戦略について】
まず、今市会に上程された平成26年度決算について申し上げます。京都市は厳しい経済状況の中、5年連続で黒字決算を達成することができました。徹底した行財政改革を推進し過去最高の市税徴収率を達成したことに敬意を表します。

特に、市バス・地下鉄の着実な前進については、経営改善計画策定当初は懐疑的な見方もありましたが、駅ナカビジネスに代表されるように、柔軟な発想を積極的に取り入れるなど、全庁挙げての団結と勇気ある挑戦の成果が表れたものと高く評価されると考えます。同時に、実質市債残高が2年前倒しで縮減できたことは長いスパンで財政を見た場合、極めて重要であると指摘させて頂くものです。

しかしながら、少子高齢化の影響で社会保障関連経費が20年前の2倍以上に膨らんでおり、厳しい財政運営が今後も続くことは言うまでもありません。同時に経済活性化も待ったなしの正念場です。庶民の暮らしに光が届くためにも、実情に即した中小企業支援をはじめきめ細かな地域経済活性化の充実が重要です。その意味で今後も、財政基盤を強化して税収を着実に増加させる努力とともに、長期ビジョンの成長戦略が重要であると申し上げるものです。

人口減少に歯止めをかけ、活力ある地域社会を構築しようとする「地方創生」への期待の声が上がっています。昨年11月にいわゆる地方創生法が制定され、「まち・ひと・しごとの創生」への機運が全国的に高まりつつあるものの、具体的な取り組みが動き出すまでには至っていないのが現状です。「地方創生」を掛け声倒れで終わらせてはなりません。市民に身近な自治体こそが主役であると自覚して、ダイナミックな活性化策を切れ目なく前進していくべきではないでしょうか。京都市は、門川市長のリーダーシップのもと「地方創生」に積極的に取り組む姿勢をいち早く示し、先月末に他の自治体に先駆けて「まち・ひと・しごと・こころ京都創生」総合戦略を策定されました。国の視点から一歩進んで「こころの創生」をクローズアップし、文化芸術・伝統産業・観光など京都にしかない強みを生かした戦略となっています。

策定にあたって、「市民と行政が自分ごととして、人口減少に挑む新たな関係を築く」を理念に掲げ、市民から具体的な提案を幅広く募集したことは、市民参加を一層促進するものであり、公明党の「人が生きる、地方創生」とのスローガンと軌を一にすると確信しています。

地方創生を市民ぐるみで推進するため、市民と行政の新たな関係の構築が成否を握っていると言って過言ではありません。市民からの提案募集を今後も実施し、戦略を実行するオール京都の取り組みに反映させる継続的な仕組みに拡充するべきと考えますがいかがでしょうか。市長のお考えをお聞かせ下さい。

【子育て支援と住宅政策】 
次に、子育て支援についてお聞きします。現在、京都市は「子育て環境日本一」を目標に、きめ細かな支援策を打ち出しています。「教育環境の整備」「地域の安心安全」「生活利便向上」などについては、これまでも様々な事業が推進されていると評価します。しかしながら、超高齢化時代の重要課題である「出生率向上」に向けての具体的施策は、まだまだ少ないと言わざるを得ません。

確かに、3人以上の子どもを育てるいわゆる多子世帯の負担を軽減し、逆にメリットを感じてもらえるような優遇策として、本年度から「第3子以降の保育料無料」が実施されました。私自身、2月市会で多子世帯が出産された前後に家事や育児を援助する「産前産後ヘルパー派遣事業」の周知徹底を論じ、前向きな答弁を頂いたところです。

そのうえで、4月に開催した「マザーズミーティング」で頂戴した子育て中のお母さん方の声をお届けしたいと思います。それは、中学校入学時に購入しなければならない物品が集中して子育て家庭にとって大きな経済負担となっているというのです。ほとんどの学校で制服が定められていますし、部活を始めたらユニホームや用具なども必要になります。せめて「体操服」だけでも助成できないかという切実なご要望なのです。物入りな入学時だけでも支援があれば、子育て世代に対して「京都市は他都市に無い子育て支援を積極的に進めている」と強いメッセージを発信することができるのではないでしょうか。

厳しい財政状況の中、今すぐ実現することは困難であると理解できますが、多子世帯に限定すれば対象者は約2千人とのことなので数百万円の予算に収まると試算でき、不可能な額ではないと思います。前例主義にとらわれず真剣に模索していくべきではないかと申し上げるものです。

さて、子育て支援のもう1つの提案として「民間賃貸住宅」に着目して問題提起させて頂きます。現在「京都市住宅マスタープラン」が策定以降5年を経過し、中間見直しが行われています。京都市住宅審議会では、これまで11回の審議が行われており、私も本年6月と8月の2度傍聴ささせて頂きました。

そこでは「次世代の居住促進・子育て世帯に対する支援」というテーマで長期ビジョンの住宅政策が協議されており、子育て世帯の多くを占める20代から30代の意識調査が報告されていました。例えば、住宅の所有に関しては、必ずしも持ち家にこだわるのではなく、賃貸でも構わないという傾向がみられるとのこと。私自身も今年1月伏見区に引っ越したのですが、住宅ローンを組むのではなく素晴らしい物件を発見して賃貸契約し、家族5人幸せに暮らしています。

今後の方向性として、子育て世帯が賃貸契約して一戸建てに住み、子どもたちが大きくなって独立したら別の物件に引っ越すというライフスタイルが増えていくという意見もあり、私も賛同するところであります。

子育て支援を充実するうえで、子どもが小学校に入学する時期に住み替えたいという意向を持つ方が多いというデータを重視し、子育て世帯への住宅政策の面での支援を強化する必要性は極めて高いと申し上げるものです。例えば、12歳未満の子どものいる世帯が民間賃貸住宅への入居時に必要な敷金や火災保険などの初期経費の一部を支援するような制度設計が必要ではないかと考えています。

住宅審議会で議論されていた魅力ある住宅情報を提供する仕組みづくりや、安心のワンストップ相談窓口の拡充、子どもたちが住まいに関する基礎的な知識を学ぶ機会の検討など重要な問題提起を具体的に推進し、今後の住宅政策における子育て支援を充実していくべきと思いますが、いかがでしょうか。お答えください。 

前半は以上2点のご答弁を求めます。

≪門川市長:答弁≫ (要旨)
京都創生を推進するに当たり、市民から主体的な事業提案を募集したところ137件もの画期的な提案を頂いた。パブリックコメントも700件を超えた。今後は「チーム京都」プロジェクトチームを結成し、強力な婦人で推進してまいりたい。同時に、安心して子育てできる環境づくりを具体的に進めてまいります。  

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【空き家の相続問題について】 
後半は、「空き家対策」「地域公共交通」そして「自転車安全対策」の3点をお聞きします。まず、「空き家の相続問題」についてです。私は、近隣のご婦人から寄せて頂いた市民相談をきっかけに空き家対策の研究を本格的にスタートし、平成22年11月と23年9月の2度にわたって本会議代表質問でこの問題を取り上げました。

人口減少や高齢化が進み、独居高齢者の方が施設に入ったり亡くなった後、そのお宅が空き家となって長年放置されてしまうケースが急増しています。総務省の調査によると、全国の空き家はこの20年で約2倍、住宅全体の約13.5%にのぼっています。老朽化した空き家が放置されたままでは、台風などの自然災害時に倒壊の危険性が高まり、害虫の発生や野良猫などによる異臭や騒音、不法投棄によって近隣住民の生活を脅かしていくとの懸念が指摘されていました。

これらの対策として22年度より着手された「地域連携型空き家流通促進事業」の拡充と、空き家が地域環境を阻害することを未然に防ぐ施策を軌道に乗せるため、空き家対策条例を制定するべきと訴えたところ、本市は学識者・事業者・市民の方々が参画された空き家対策検討委員会を設置。パブリックコメントも1ヶ月で総数295件の貴重なご意見が寄せられました。

こうした民意を反映した「京都市空き家の活用、適正管理等に関する条例」が2年前の12月に制定されたのです。上智大学の北村教授が「季刊自治体法務研究」という雑誌で、全国の自治体の中でも京都市の条例が優れていると高い評価をしてくださっており、条例制定にご協力頂いた有識者や市民の代表の皆さんはじめ関係各位の敬意を表します。

昨年4月からは条例の施行に併せて、京都らしい取り組みとして空き家の活用に向けた様々な事業も展開されており期待しているところです。しかしながら、京都市の空き家対策に協力されている民間事業者の方によると、憂慮するべき実態が浮上してきているとのこと。

それは、相続が繰り返されたことで空き家の権利者が多数に上って合意が得られないまま膠着状態となっているケースが多いというのです。本格的な空き家対策が軌道に乗るため知恵を絞る必要があると申し上げたい。

空き家になる前の予防策が重要です。不動産の運用をあらかじめ家族に託す制度として近年注目されている「家族信託制度」などの周知徹底を早急に着手する必要であると考えますが、いかがでしょうか。ご所見をお聞かせください。 

【高齢化時代の地域交通問題】  
次に、地域密着の公共交通についてお聞きします。健康長寿の促進や交通安全の推進などの観点から、クルマから公共交通への転換を促進する「歩くまち」政策はきわめて重要と理解しています。

そうした中、さわやか訪問対話活動で地域の声をお聞きしますと、足腰が弱くなった高齢者の方々がバス停や駅まで行くこと自体が困難になっているという今までにない実態を目の当たりにしました。高齢化時代の公共交通ネットワークのあり方について一歩踏み込んだ検討が必要ではないかと痛感した次第です。

京都市においては、伏見区で醍醐コミュニティバスが昨年運行10周年を迎え、利用者も500万人を突破するなど順調に定着し、特に高齢者の医療機関や商業施設への足の確保がスムーズになっていることで、成功事例として全国的に注目されています。

その反面、隣接する桃山地域の方がおっしゃるのは、駅から遠く坂道が多いので公共交通へのニーズが大きいにもかかわらず、今までは自動車での移動が当たり前であったため大きな問題にならなかったのが、高齢化の進行によって免許を返納する方が急増して、そのような方が「引きこもり」になってしまうのではないかと危惧されているというのです。「医療難民」「買い物難民」という言葉が大げさにならない危機感を持つことが重要であると考えます。

醍醐コミュニティバスと同じような形式をそのまま他の地域で導入することは、様々な面で困難かもしれません。といって何の手立てもせず手をこまねいているままでは、時間はあっという間に過ぎてしまうのではないでしょうか。

そこでクローズアップされるのが、「デマンド交通」です。「デマンド」とは需要という意味で、現在は主に過疎化で路線バスが廃止された地域で導入されており、ワンボックス型やセダン型のタクシーで乗り合わせるもので、停留所ではなくピンポイントでの利用が可能であり、運賃はバスよりも少し高いもののタクシーよりは安く済むという新しい公共交通です。

平成12年7月に高知県四万十市で初めて「デマンド交通」が導入されて以来、全国311の自治体で実施されています。私自身、平成22年11月市会の本会議代表質問で「都市型デマンド交通」を取り上げるとともに、草の根ミーティングなどで市民の皆さんからご意見をお聞きしたり、他都市の先行事例を調査してきました。

本年6月に視察させて頂いた奈良県香芝市では、特定の運行ダイヤや路線を決めず、事前に登録している人は30分前までに予約したら自宅付近まで迎えに来てもらって駅や医療機関、福祉施設や商業施設などで降り、帰りはそれら共通の乗降場所から自宅まで乗り合わせるという方式で、高齢者はもちろん子育て中のお母さんたちもお迎えなどで利用されているとのことでした。京都府下でも久御山町で本年12月からデマンド巡回タクシーの本格運行がスタートするとのことです。

山間部に限らず京都市内にも伏見区など周辺部の交通不便地域は存在します。都市型デマンド交通は高齢化時代の交通手段として大きな位置を占めるものであると確信します。市民に身近な区役所から地域の皆さんに呼びかけるなど将来を見据えた検討に着手するべきと提案します。

高齢化時代の地域公共交通のビジョンを志向するうえで、その第一歩として、京都市における「デマンド交通」導入の可能性を研究して頂きたい。いかがでしょうか。

【自転車安全対策】 
最後に、自転車の安全対策についてお聞きします。自転車の安全利用とりわけマナー向上と道路環境整備については、我が会派は湯浅議員が10年前の平成17年11月市会本会議代表質問で取り上げて以来、様々な提言を重ねてきました。私自身も40年来の知人が自転車に追突されて重い障害を負われた事故をきっかけに本格的な研究を始め、何度も議会の場で議論させて頂いています。

私たち公明党市会議員団が議員提案した京都市自転車安心安全条例は、自転車利用者や販売業者、レンタサイクル業者や商店街の方々から幅広くご意見を頂戴し、議員団独自のパブリックコメントを実施したうえで、一から作り上げた議員立法であり、平成22年11月に施行されてからは烏丸通りや御池通りなどの自転車走行レーンの設置や学校教育での交通安全教育の推進、マナー啓発活動の充実など様々な施策が活発に展開。京都府警と共催した自転車安全講習会やマナーアップフェスタが好評を博すなか、自転車損害賠償保険の加入数も2倍に増加しており、約40もの自治体の議員さんたちもはるばる京都まで視察にお見えになるくらい注目を集め、このように1冊の書籍として東京の出版社から刊行されたのでございます。

こうした中、京都市は本年3月、新たな自転車総合計画となる「京都・新自転車計画」を策定しました。特に注目すべきは自転車走行環境に本格的に取り組み、市民はもとより国内外の観光客にとっても理解しやすいデザインを志向し、交差点の走行レーンのあり方やわかりやすいピクトグラムの工夫など力を注いでいる点です。

現在、自転車等駐車対策協議会において統一的なガイドラインの議論が積み重ねられており、8月8日には伏見区羽束師の京都府交通安全協会の自動車練習場で実証実験が行われました。そこで得た知見を分析している途上とのことですが、夜間や雨天時を想定した第二弾も継続するべきではないでしょうか。

安心安全な京都の道路環境を充実するため、自転車走行環境整備のガイドライン策定にあたって、実際の道路での表示を実施して市民の皆さんに体感して頂く本格的な実証実験を実施する必要があると考えます。いかがでしょうか。

また、協議会では自転車政策の第一人者である古倉宗治先生はじめ全国的に活躍されている識者の方々が参画して頂いており、大いに期待しているところです。私自身、協議会やガイドライン部会を2度傍聴したのですが、徹底した左側走行の推進や自転車の右ハンドルにバックミラーを義務付けるなど貴重な提言も出して頂いており、このようなご意見を十分に議論する場を整備する重要性を痛感した次第です。

協議会の会長である塚口博司立命館大学教授は、この協議会が放置自転車対策だけでなく自転車政策全般に関し非常に幅広く議論していることを踏まえ、「協議会の名称を変更してはどうか」との意見を述べておられ、私も同感です。

「京都・新自転車計画」が策定された今、自転車政策全般を議論し、総合的な政策を提言して頂ける審議会を早急に立ち上げるべきと申し上げます。ご所見をお聞かせください。 以上で、私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。

≪門川市長および副市長等:答弁≫ (要旨)
今後の空き家対策は予防の観点が重要であり、200名を超える「地域の空き家相談員」と連携し「家族信託制度」を始め、きめ細かく具体的支援を進めてまいります。自転車走行環境整備は12月に市内の道路で実際の実証実験を実施するとともに、自転車の総合施策を審議会で協議する仕組みを構築する。デマンド交通は公共交通検討会議で協議してまいりたい。

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